ロッテ安田がライバルと台湾WLでの共闘誓う 高校通算65発から1年目の収穫は?

ロッテ・安田尚憲【画像:(C)PLM】

ルーキーイヤーを終えたロッテのドラ1安田にインタビュー

 千葉ロッテの安田尚憲内野手は高卒1年目の今季、2軍で開幕からスタメン出場を続け、後半戦からは4番も務める英才教育を施された。8月10日にプロ初昇格を果たすと、12日のオリックス戦でプロ初安打、10月2日の福岡ソフトバンク戦でプロ初本塁打をマーク。1軍で打率.151、1本塁打、7打点という成績を残し、ルーキーイヤーを終えた。

 さらに10月19日から28日にかけて行われた「第2回 WBSC U-23ワールドカップ」に侍ジャパンの一員として参加し、大会MVPとベストナイン(一塁手)を受賞。確かな成長の跡を示した。

 安田はオフも実戦で腕を磨く。11月24日に台湾で開幕する「2018アジアウインターベースボールリーグ(AWB)」に、チームメイトの森遼大朗投手、和田康士朗外野手とともにNPBイースタン選抜の一員として参加する。そんな安田選手に、成長、収穫、課題点、レギュラーへの思いなどを語ってもらった。

――1年目はどんなシーズンでしたか?

「ケガなく1年やれたのは良かったと思います。この1年で成長したこと、課題が多々見つかったので、そういったものをオフシーズン、ウインターリーグを含め、しっかり見つめていきたいです」

――1年目を採点すると何点ですか?

「50点くらいですかね。上(1軍)で試合に出させてもらって、まだまだだなということを再確認しました。それを踏まえて来シーズンどう戦っていくかという目標が見えたので、一軍を感じられたことは、自分にとって大きなことでした。もっともっと磨かないといけないところがたくさんあるので、これからも向上心を忘れずにやっていきたいと思います」

――今季成長した部分は?

「1年間休まず戦って、プロ野球選手としての体力が徐々についてきたかなと思います。あとは金属バットから木製バットに変わって、まだまだですけど、プロの球の質、スピードに徐々に慣れてきました」

――体も大きくなってきています。

「1年間通してトレーニングをずっと続けてきたので、体重も増えています。体もできてきているので、このオフも変わらず作っていきます」

――収穫として感じたところは?

「1軍のピッチャーのレベルであったり、打球であったり、走塁であったり、この1年間やってきたこと全てが収穫というか、これからの財産になりました。それを踏まえて、『来シーズンは戦っていかないと』と思っています」

1軍で感じたプロの壁「真っすぐを打てないことには話にならない」

――夏場以降は自分の間合いで打てているように見えました。

「1軍に上がってピッチャーのレベルを感じて、自分のすべきことがわかりました。そこからは下(ファーム)でもいい感じでバットを振れていたので、2回目上がったときは、1回目に上がったときよりも自信を持って打席に入れました。そのおかげでホームランを1本打てました。その感覚を忘れずに来シーズンもやっていきたいです」

――打撃面での課題点は?

「強い真っすぐに負けないということです。そのためにスイングの形、軌道を直しています。もちろん強さもそうですし、やっぱり1軍の真っすぐを打てないことには話にならないので、それを今は課題にしています。春先は『2軍の真っすぐ』を打つことが課題でしたが、今は『1軍の投手の真っすぐ』をどう打つかというところに変わってきています。その辺は、少しずつですけど成長しているのではないかと思います」

――守備面は?

「サードというポジション上、打球も強いですし、難しいバウンドも来ます。全てにおいてスキルアップしないといけない。守備はまず基本をしっかり詰めてやりたいと思います」

――1軍の試合前練習では、鳥越ヘッドコーチに手取り足取り指導を受けていました。

「鳥越さんにも、今は1軍の根元コーチにも教えてもらっています。本当に毎日が勉強だと思っているので、しっかり話を聞いて、頭の中を整理してプレーしたいです」

――秋季キャンプでは全体練習が終わった後、室内練習場で特打をしていました。

「鴨川のキャンプ中は毎日やっていましたね。練習量をはじめとして、この時期しかできないことがたくさんあります。今はしっかり練習して、体力を付けて頑張っています。フォーム固めがまずは第一。大村コーチから『積極的にバットを振っていけ』と言われています」

――秋季キャンプが終われば、11月24日に台湾で開幕するAWBに参加します。

「1軍に上がって感じたことや、この1年で感じてきた課題、試したいことなど、ウインターリーグでしかできないことがたくさんあると思うので、来シーズンの成長のためにやっていきたいと思います」

ウインターリーグではヤクルトの村上とチームメートに

――チームメイトに同級生の東京ヤクルト・村上宗隆選手がいます。

「イースタンでずっと一緒にやってきたので、いろいろな話をして刺激はもらっています。ウインターリーグでも、そんなにバチバチ意識するわけではないですけど、同世代として切磋琢磨したいです」

――ウインターリーグではどんな課題を持っていますか?

「まずは真っすぐをしっかり打つこと。積極的な打撃、守備、走塁です」

――レギュラー定着を狙う三塁には鈴木大地内野手がいます。どういう存在ですか?

「サードのレギュラーですごく高い壁ではありますが、その中で自分がレギュラーを獲るという気持ちを持っておかないと、いつまでたっても勝負ができない。来シーズンは、強い気持ちを持って(春季)キャンプインしたいと思います」

――鈴木選手にここは負けていないぞと思うところはありますか?

「そんなに大それたことは言えないですけど、気持ちで負けてはダメだと思っています。大地さんはサードとしてのプライドが絶対あると思うので、自分もプライドを持ってやっていきます」

――来年から本拠地・ZOZOマリンにホームランラグーンが設置されるますが。

「球場の大きさが変わってもやることは一緒だと思うので、自分のスイングを打席の中でできたらと思います」

――最後に来季に向けて意気込みをお願いします。

「来季は開幕からスタメンを取れるように準備していきたいです。その上で、チームの勝利にしっかり貢献できるようにしたいと思います」(「パ・リーグ インサイト」編集部)

(記事提供:パ・リーグ インサイト)

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