定着するか「ブラックフライデー」

米国発の商戦、ことしは23日から

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ブラックフライデーのセール対象商品が並ぶ特設コーナー=21日午前、カインズ宇都宮平出店

 米国の商戦「ブラックフライデー」を取り入れる動きが、県内でも広がりつつある。今年は23日で、量販店や玩具店など大手を中心に、期間限定のセールを展開。新たな商機の創出やクリスマス、年末商戦への助走とする狙いもある。日本版ブラックフライデーは県内に浸透するのか。専門家は限定的な広がりとみる一方、「イベントとして共有されれば盛り上がる可能性はある」と指摘する。

 ブラックフライデーは、米国で感謝祭翌日に当たる11月の第4金曜日で、年末商戦の幕開けとなる。小売店がこぞって黒字になることが名前の由来という。日本でも近年、同様のセールが行われるようになった。

 宇都宮市平出町のホームセンター「カインズ宇都宮平出店」では、正面出入り口にセール対象商品や黒色の広告が並ぶ。21日から特設コーナーを設置した。

 カインズは今年初めてブラックフライデーを企画。26日まで全国76店舗で200種類以上の対象商品が最大で70%オフになる。

 21日午前、平出店を訪れた宇都宮市、接客業大内翔子(おおうちしょうこ)さん(28)は黒の限定カラーのステンレスボトルを手に取り「タイミングが良かった。セールはありがたい」。阪野邦彰(ばんのくにあき)店長は「店が活気づき、年末商戦につなげられればいい」と意気込む。

 小山市中久喜のイオン小山店は23~25日、約2千種を対象にセールを実施する。3~5割引きが中心で黒にちなんだ96円、960円などの商品も。運営会社は「お客さまに新たな買い物文化を提案し、消費を盛り上げたい」。県内ではイオン、イオンスタイルの計5店舗でセールを実施する。

 県内に3店舗あるトイザらス・ベビーザらスなどは16日から10日間のセールを開始。また東武宇都宮百貨店、佐野プレミアムアウトレットなどでもブラックフライデーのセールを行う。

 一方で買い物客からは「ブラックフライデーが何のことか分からなかった」との声も少なくない。クリスマスなどに比べれば、周知はまだまだで認知度は低いのが実態だ。

 県内での浸透について、あしぎん総合研究所は「売り上げが伸びても安売りで利益率は下がる。中小店の実施はハードルが高いのではないか」とみる。チョコレートを贈るバレンタインデーなどを例に「ブラックフライデーが何をするイベントなのかが打ち出され、共有されれば広まる可能性はあり、工夫の余地がある」とも指摘している。