古河電工、印合弁の経営権取得 自動車の電動化需要捕捉

 古河電工は21日、49%を出資するインドの自動車部品合弁ミンダ・フルカワ・エレクトリック社の経営権を取得すると発表した。来年1月末に現地自動車部品メーカーのスパーク・ミンダ社から株式を取得。出資比率を75%に引き上げる。同国で拡大する電動車関連市場を捕捉することが狙い。株式取得に関わる金額は約10億円。

 ミンダ・フルカワ・エレクトリック社は従業員数が約2200人で売上高は70億~80億円。現在はワイヤハーネスに加え、エアバッグを作動させるステアリング・ロール・コネクタや車内の電気を分配するジャンクションボックスなどの自動車部品を製造している。

 インドでは2030年までに3割を電動車とする動きがあり、今後は品質・コスト・納期などの改善と併せて電動車関連の製品群を増やす方針。需要が本格的に立ち上がる20年以降に高圧電流を流すハーネスやジャンクションボックス、ACインバータなどの生産を目指す。成長する同国の市場で商圏を拡大し25年には同社の売上高を100億円以上に拡大したい考えだ。

 出資比率の引き上げを機に社名はフルカワ・ミンダ・エレクトリックに改称。その後も現地の商習慣や政府への対応などのためスパーク・ミンダとの合弁関係は維持する。

© 株式会社鉄鋼新聞社