朝食にお芋で体内時計をリセット…ナイトケアアドバイザー小林麻利子さん

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「眠りを改善することで、身体と心の悩みが解消 睡眠は深部体温に秘密アリ」
異常に暑かった夏は、秋に体調を崩す人が多く、そのほとんどが自律神経の乱れによるものだそうです。東京・六本木で自律神経を改善するサロンを経営するナイトケアアドバイザーの小林麻利子さんのもとには、悩みを抱えた方々が全国からやって来ます。最近、自律神経を改善するためのアドバイス本を出版した小林さんに、お話を伺ってきました。

自律神経を整えることで世界が変わった

20代の頃、京都から東京に出て営業の仕事をバリバリやっていました。その裏では、生理不順や円形脱毛症、肌荒れに悩まされていて、駅のホームで過呼吸になり、「もう京都に帰ろう」なんて思ったこともありました。お医者さんからは「自律神経失調症」と診断されました。

「それなら自律神経を整えなくちゃ」と、寝る前にアロマをたいたり、ゆっくりお風呂に入ってリラックスしてみたら、4日目の朝、とてもすがすがしく世界が変わったように感じたんです。その時に「自律神経ってすごいな」と。

それから、ヨガやアロマなど、ありとあらゆる勉強をしました。大阪大学の自律神経を研究されている名誉教授に師事し、研究情報を聞いたり、論文もたくさん読みました。

すると、自律神経を改善するには、お風呂と睡眠がとても重要だということが分かってきました。眠りを改善するだけで、多くの方の症状や悩みが9割くらいは解消します。

私は医者ではありませんが、サロンの生徒さんの悩みは幅広くて、不眠や頭痛というものから、彼がプロポーズしてくれないというような相談まであります。でも、よく話を聞くと、ほとんどの悩みの原因が自律神経の乱れにあります。

恋愛相談の彼女も、眠りの質が悪いためにイライラして感情のコントロールができない。だから、彼にあたってしまうわけです。お風呂と睡眠のアドバイスを実践してもらったら、いつの間にかケンカがなくなって、プロポーズしてもらえたそうです。報告を聞いた時はうれしかったですね。

深部体温と体内時計をコントロールしよう

日中は交感神経が優位になっています。夜ぐっすり眠るためには副交感神経を優位にさせなければなりません。注意すべきは、深部体温と体内時計。

夜ぐっすり寝るには身体の深部体温を下げる必要があります。そのためには、一度深部体温をぐっと上げます。すると、身体が自分から熱を放射するため、勢いよく深部体温が下がるので深い眠りにつくことができます。

深部体温を上げるには、40℃のお湯に、鎖骨までしっかり15分つかります。寝る1時間前には上がれるように時間調整してください。お風呂から上がったら、パンツよりも先に靴下をはきましょう。レッグウォーマーもあったらベスト。せっかく温まった身体が冷えてしまっては台無しだからです。

そして、ベッドに入ったら、靴下だけを脱ぎます。すると足の裏から一気に熱が出ていくので、深部体温が一気に下がります。これでぐっすり眠れます。

次は体内に時を刻みましょう。朝は起きた瞬間にカーテンを開け、2時間以内にたっぷりの光を浴びてください。太陽の光を浴びると幸福感がつくられ、良い睡眠にもつながります。

夕食は、寝る時間の3時間以上前に済ますのがベスト。この時間に食べると、寝る時には消化が終わっているので、翌朝「お腹が空いた」と気持ち良く起きられます。お仕事などで、それができない方には「分食」がオススメです。

まず、19時に何かを少しだけ食べてください。手軽に食べられるチーズなどがいいですよ。ここで身体に時を刻むことで、体内時計のリズムが整います。そして、仕事が終わってから、もう一度食事をすれば良いのです。ただ、お菓子類はやめること。消化の良いものを、できれば寝る2時間前までに食べてください。

※深部体温:内臓など身体の内部の温度

バナナは睡眠にもいいんですよ

私は、野菜がとにかく大好きです。出身が京都なので、これからの季節は「白菜とかぶのたいたん」が食卓に頻繁に出てきます。これは、じゃこと昆布でだしを取り、塩と淡口しょうゆで味付けしたシンプルなものです。お揚げをがんもどきに変えたりして楽しんでいます。

いまは子どもがまだ小さくて、なかなか手の込んだ料理はつくれないので、ほったらかしてできる料理が多いです。ホーローのお鍋に野菜をたっぷり入れて、火にかけておくだけとか。炊飯器に大根やバラ肉を入れてそのまま放置とか。それでもおいしいので、忙しい方にはおススメしたいです。

サロンに来られる生徒さんたちは、野菜不足の方が多いです。だから私は、「野菜を食べようキャンペーン」をやっています。何も考えずに、ある野菜をお湯に入れてスープにするだけでいいから、食べなさいって。

そうそう、バナナは睡眠にもいいんですよ。我が家では、にんじんと小松菜は常備しているので、バナナと小松菜をジュースにして飲んでいます。

朝食には、お芋も良いことが分かっています。お芋を食べると血糖値が上がるので、体内時計をリセットしてくれる効果があります。さつまいもを乱切りにして、レンジでチンするだけでもおいしいですよ。私はスーパーで売っている焼き芋を買ってきて、よくかじっています。

◆プロフィル
こばやし・まりこ
生活習慣改善サロンFlura主宰。ナイトケアアドバイザー、睡眠改善インストラクター。最新のデータや研究を基に、サロンに通う女性の自律神経の改善を行う。睡眠と入浴を中心とした無理のない実践的な指導に定評があり、サロンは予約1年半以上待ちの人気。講演活動やWeb連載のほか、テレビ・雑誌でも活躍中。著書『あきらめていた「体質」が極上の体に変わる』(ダイヤモンド社)を6月に出版。京都出身、夫と生後5カ月の長男との3人暮らし。

◆新刊本のご案内『あきらめていた「体質」が極上の体に変わる』
予約の取れない「生活習慣改善サロンFlura」主宰の小林麻利子先生が、毎日の早起き、熟睡をお約束します。さらに、やせる、劣化がとまる、美人になる!いいことだらけのアドバイス本。ダイヤモンド社 小林麻利子著 1,400円(税別)

◇百菜元気新聞の2018年11月1日号の記事を転載しました。