旧長崎県庁本館 3月から解体 受注JVが地元告知 10月に整地完了

 移転に伴い空きビルとなった旧長崎県庁本館について、来年3月中旬から建物の取り壊し作業に入る計画であることが22日、分かった。本館に隣接する第1別館は来年2月末から取り壊しを始める見通し。解体工事を長崎県から受注した3共同企業体(JV)が同日までに、地元の長崎市江戸町周辺住民に計画を告知した。
 本館(地上6階、延べ面積約1万7700平方メートル)の解体工事は10月に落札。照明や配線、間仕切りの撤去などの内部解体後、建物の東側は来年3月中旬、西側は同4月から取り壊す予定。その後、建物の基礎部分を解体し、整地が完了するのは来年10月ごろになる計画だ。第1別館(地上6階地下1階、延べ面積約5千平方メートル)も内部解体後、建物の取り壊しを始める。整地は来年6月完了見通し。
 県営繕課は、本館に隣接する第2別館と立体駐車場について「解体時期は未定だが、本年度中に解体工事を業者に発注する」としている。被爆遺構として保存を求める声がある第3別館(旧長崎警察署)については「本年度中の解体は予定していない」という。新別館には長崎振興局の事務所の一部が移転する。

仮囲いされた旧県庁本館=長崎市江戸町

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