『THE COLLECTORS〜さらば青春の新宿JAM〜』、いよいよ本日より公開です

先日、原宿のフレッドペリーショップ東京にて、ザ・コレクターズの映画『さらば青春の新宿JAM』上映会が開催されまして、上映前の川口潤監督のトークライブでMCをやらせていただきました。もちろんフレペ(by 加藤ひさし氏)のシャツ着用で。

控室として案内された社員さんしか立ち入りできないスペースは洋邦のMOD関連書籍が陳列された書庫になっていて、そこにありましたわ、今からちょうど20年前、弱冠24歳の僕が初めて編集者としてひとり立ちして企画・編集した書籍『ALL THAT MODS!』が。

この本、たしか3刷重版して、自分が手がけたもので一番売れた書籍です。MODの聖地に自分のつくった本が置いてあるなんて光栄至極。

でもなんつーか、精一杯背伸びして作った感ありありで、いま読むとだいぶ恥ずかしいです。

『さらば青春の新宿JAM』を観ると、ポール・ウェラー好きから端を発したMODカルチャーへの憧れや、せっせと小遣いを貯めてポール・スミスの服やアクセサリーを買い漁っていた若造時代の自分を思い起こします。思えば遠くへ来たものですが、自分が本来好きだったモノを改めて思い出させてくれる映画と言えるでしょう。またフレペを着たくなるし、ラバーソールを履きたくなる人もいるかもしれません。

多感だった10代後半から20代前半にかけて自分が信じていたものを呼び起こさせるのがこの映画の魅力であり、コレクターズの楽曲の真髄なのかも。

というわけで『さらば青春の新宿JAM』、本当に面白いのでぜひご鑑賞いただきたいです。個人的には川口潤監督の現時点での最高傑作だと思っています。本日より新宿ピカデリーほかにて劇場公開です。

1万人キャパの日本武道館でも150人も入ればぎゅうぎゅうの新宿JAMでも等しくエンターテイメントを成立させるコレクターズの特異性、世界でも類を見ない東京MODSシーンの今日に至るまでの流れ、移りゆく新宿の街並み、30年の歳月を経て僕らが失ったものと得たもの……さまざまな要素が盛り込まれていますが、川口監督の描き方はどこまでもポップで、あっという間の105分です。

本誌掲載の川口潤監督×梅田航監督(『SOUNDS LIKE SHIT:the story of Hi-STANDARD』監督)の対談記事もぜひご一読ください。

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