【MLBドリームカップ】神出設計ecoaハウスが初優勝 延長タイブレークの激戦制して戴冠

決勝犠飛を放った三木悠也【写真:高野宏治】

準決勝を完封、決勝は7回から3回無失点の宮田隼がMVP

 軟式野球の日本一を決める「第4回 MLBドリームカップ」全国決勝トーナメントは24日、神宮球場で準決勝と決勝が行われ、北海道地区代表の神出設計ecoaハウスが、延長9回タイブレークの末、関西地区代表のSAMURAI(兵庫)を4-3で下し、初優勝を飾った。

 1回に先制した神出設計は3回に逆転されたが、5回に再びリードを奪った。しかし、6回に再び追い付かれる一進一退の攻防となり、試合は3-3のまま、8回からは1死満塁から始まる延長タイブレークに突入。その9回裏、神出設計は5番の三木悠也が2ボール1ストライクからの4球目を中堅深くまで運んで決勝犠飛とした。

 就任6年目の石塚達也監督は「優勝できるとは思わなかったが、投手を中心に粘り強く戦ってくれた。予選から厳しい試合を経験し、戦い方を学べた成果だと思う」と喜び「北海道が地震で大変だったのに、野球をやらせていただけたことに感謝したい」としみじみ語った。

 準決勝を完封、決勝では7回からリリーフして無失点に封じ、最優秀選手に輝いたエース宮田隼は「やっぱりタイブレークは投げにくいので早く終わってほしかった」と笑い「予選から1、2点差の接戦をものにしたことで、チームには粘り強さが身についていた」と晴れがましい表情で語った。

 この大会はまず都道府県別にブロック予選を全712チームが参加し行った後、全国8地区での代表決定トーナメントを実施。さらに東日本(北海道-東北、北信越-関東)と西日本(東海-関西、中国・四国-九州・沖縄)で代表各2チームを決定。この4チームによる全国決勝トーナメントがこの日行われた。

 1点を争う投手戦となった準決勝第1試合は、神出設計が関東地区代表のクーニンズ(神奈川)に1-0でサヨナラ勝ち。7回裏一死満塁から前田健登が初球を中前にはじき返して決着をつけた。第2試合ではSAMURAIが、中国・四国地区代表のGOD(岡山)に4-0で快勝。4回に2点を先取すると6回にも一死満塁から黒田翔太の右前打で2点を追加し、3投手による継投で無失点に抑えた。この日は各チームともMLB公認ユニホームを着用。神出設計がヤンキースでSAMURAIはエンジェルス、クーニンズがカブスで、GODはロイヤルズのデザインだった。(河野正 / Tadashi Kawano)

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