10連休に向け地場銀がシステム見直し 中国地方

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 皇位継承に合わせた来年4月27日~5月6日の10連休が閣議決定され、中国地方の地場銀行がシステムの見直しに乗り出している。休日の間に取引量が膨らんでデータの処理が難しくなるほか、連休明けに顧客の決済が集中する恐れがあるためだ。一度限りの超大型連休を乗り切るために、思わぬ手間とコストがかかりそうだ。

 「これほどの連休にはシステムが対応していない」。広島銀行(広島市中区)のIT統括部の担当者は説明する。顧客が休日に預金を出し入れした場合、行内で日々の残高を記録するシステムが、次の営業日に自動で処理する仕組みになっている。経験のない10連休で、休日の取引データを蓄える容量が足りなくなる恐れがあるという。

 10連休が月をまたぐ影響もある。本来、月末や月初めに出てくる企業の決済や個人のローン返済、クレジットカードの利用料金の引き落としは、5月最初の営業日の7日に集中するとみられる。同行は、処理システムの能力も十分に高めておく必要があるとみる。

 今後、どの程度の決済が集中するかを予測し、年内に処理能力の向上などの具体策を決める。年明けからシステム改修に取り組む考えだ。広島銀は「事前にテストする必要もあり、早めに準備したい」としている。併せて、連休前後の窓口の混雑などに備え、対応する人員の配置も今後検討するという。

 信用第一の金融機関にとって、システムの安定は重要な問題だ。2011年のみずほ銀行のシステム障害は、東日本大震災の義援金の振り込みが特定口座に集中し、容量を超えたことで給与など100万件超の入金手続きが停滞した。現金自動預払機(ATM)も3日間停止し、頭取が引責辞任した。

 山口フィナンシャルグループ(FG、下関市)や山陰合同銀行(松江市)でも、システムの保存容量を増やすなどの対応を見込む。山口FGは「設定変更で対処でき、大きな設備投資は必要なさそう」とみるが「顧客に早めの手続きを呼び掛けるなど、混雑解消も図っていく」としている。

10連休のシステム対応を話し合う広島銀行の担当者