【平成の長崎】米原子力空母が佐世保寄港 2年ぶり通算6隻目 平成16(2004)年

 米原子力空母ジョン・C・ステニス(102、000トン、D・バス艦長ら約5800人乗り組み)が21日、佐世保に入港した。原子力空母の佐世保寄港は、平成14年8月の同型艦エイブラハム・リンカーン以来、2年ぶり通算6隻目。25日に出港する。
 平和・労働団体の抗議船団や巡視船艇に囲まれながら、ステニスは同日午前8時51分に港内中央部の35番錨地(びょうち)付近にいかりを下ろした。長さ332メートルの甲板上には、最新鋭の戦闘攻撃機FA18スーパーホーネットなど艦載機79機のほとんどが並んでいた。
 艦上で記者会見した第7空母攻撃群司令官のパトリック・M・ウォルシュ少将は核兵器搭載の有無について「詳しい搭載武器は言えない」とした上で「日米安保条約の取り決めに従って義務を果たす」と理解を求めた。
 ステニスは、米海軍が6―8月、世界の海域で実施している演習「サマーパルス04」の途中、「物資の補給、補修・維持、乗組員と市民との友好親善」(米海軍)の目的で寄港した。ステニス空母攻撃群を構成する随伴艦のミサイル駆逐艦ハワード(9、217トン)と高速戦闘支援艦レイニア(49、000トン)も同日入港した。
(平成16年8月22日付長崎新聞より)
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