【平成の長崎】ドイツから「日本の路面電車巡りツアー」 平成16(2004)年

 ドイツの旅行会社が企画した「日本の路面電車巡りツアー」の一行が1日、最終地の長崎市を訪れた。参加者は、明治生まれの木造電車を借り切って市内観光を満喫した。
 同ツアーにはドイツやオランダなど4カ国から路面電車ファン20人が参加。9月12日―10月2日の日程で札幌や仙台、富山など日本各地の路面電車の街を巡る日程。9月30日に鹿児島を訪れた後、長崎入りした。
 一行は超低床式電車(LRT)に乗って長崎市大橋町の長崎電気軌道浦上車庫に到着。同社が所有する新旧さまざまな路面電車を前に記念撮影をしたり、運転士に熱心に話を聞いていた。
 写真撮影を終えた後、1911年製造の木造電車に乗り込んで市内を1周。これまで13カ国を回り、日本は初めてというドイツの鉄道会社員、コイ・インゴさん(45)は「ドイツと比べて、日本の電車はサイズが小さいが本数が多い。長崎は古い電車が1カ所に集まっていて、ファンにとっては宝の山」と笑顔で話した。
(平成16年10月1日付長崎新聞より)
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【平成の長崎】は長崎県内の平成30年間を写真で振り返る特別企画です。

ツアー目的地最後の長崎市で木造電車に乗って回るツアー参加者=長崎市内

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