バーチャル「自転車スマホ」危険訴え KDDIが安全教室

 スマートフォンを見ながら自転車に乗る危険性を伝えようと、大手携帯電話会社のKDDIは25日、相模原市南区文京の市立谷口台小学校で開かれた「地域みんなの交通安全教室in相模原」(内閣府主催)で、バーチャルリアリティー(VR)で「自転車ながらスマホ」を疑似体験できるブースを出展した。

 専用のゴーグルをかけると、スマホを見ながら自転車を運転する場合と、スマホを使わずに運転する場合を、乗り手の見た目で現実さながらに体験できる。スマホを見ていると、止まった自動車の陰から出てくる歩行者に気付くのが遅れて、場合によっては衝突してしまうが、スマホを見ていなければすぐに気付いてブレーキを掛けられることを体験する。

 同区内から訪れた会社員(38)は「スマホを見ないと1秒台で止まれたのに、ながらスマホだと5秒以上もかかった」と驚いた様子だった。

 同市内では今年7月、自転車事故に備えた保険加入を義務付ける条例が施行されたことから、同市が内閣府の募集に応じて交通安全教室が行われた。校庭ではスタントマンが実際に自動車や自転車と衝突するスケアードストレイトの交通安全教室も行われ、多くの親子連れらが事故の衝撃の激しさを実感していた。

バーチャルリアリティーのゴーグルをかけて、ながらスマホの危険性を疑似体験する参加者=相模原市南区文京の市立谷口台小学校

© 株式会社神奈川新聞社