三菱製鋼室蘭の戦略投資、佐藤社長「20年度に年5億円のコスト削減効果」

〝信頼性高い製品〟造り込む

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三菱製鋼・佐藤社長

 三菱製鋼の佐藤基行社長は22日都内で開催したIR説明会で、三菱製鋼室蘭特殊鋼(略称MSR)の設備投資計画について「現在進めている戦略投資によるコストダウンと品質向上効果で2020年度に年5億円の純メリット額を見込んでいる」と述べ、新日鉄住金が20年度に室蘭製鉄所の第2高炉改修を行うことを受け、「MSRはリフレッシュ投資・戦略投資と併せ、信頼性の高い製品を造り込むことに軸足を置く。更なるコスト競争力強化も進められる。このスキームに合わせた新たな設備投資の検討も始めた」と語った。

 MSRは20年度までの5年間で総額130億円をかけ、リフレッシュ投資と戦略投資を推進中。戦略投資では連続鋳造設備の二次冷却装置更新、高周波誘導加熱装置設置、RH脱ガス真空装置の下部槽・浸漬管形状変更、本体改造などがある。

 千葉製作所のマザー工場化では、精密鋳造ライン導入・ガスアトマイズ設備導入(素形材事業)、ばね量産試作ライン完成・高応力中空スタビライザ検討(ばね事業)、2・5トン真空誘導溶解炉の導入(鋼材事業と素形材事業)など事業部門の垣根を超えた先端設備の導入を進め、同一敷地内の技術開発センターと連携して研究開発を加速する。

 2・5トンVIMは19年4月完成予定で、自動車用タービンホイールのマスターヒート(再溶解用合金)や燃料噴射装置用部品の合金素材、ばね鋼など開発鋼の製造などに活用する。金属3Dプリンタ用微粉末に進出するためのガスアトマイズ設備は20年4月完成予定で、3Dプリンタ導入も検討している。

 千葉製作所が各事業部門や技術開発センターと一体になり「付加価値を素材から創る」マザー工場となることで、先端技術の研究開発、エンジニア育成、グローバル開発基盤の強化と技術力向上・品質管理強化を加速する。