今季30本塁打のクロンがウエーバーでツインズへ移籍

ツインズは今季限りで現役を引退した正一塁手、ジョー・マウアーの穴埋めに成功した。日本時間11月27日、ツインズは先日レイズをDFAとなっていたC.J.クロンをウエーバーでクレーム(=獲得の意思を示すこと)。首位打者3度を誇る巧打者の代役として、今季30本塁打を放った長距離砲がツインズに加わった。

エンゼルスからレイズへ移籍した今季のクロンは自己最多の140試合に出場し、打率.253、28二塁打、30本塁打、74打点、OPS.816をマーク。守備力も平均レベルを維持しており、データサイトのFanGraphsが算出するWARでは2.1を記録したが、年俸の上昇が予想されることもあり、先日レイズをDFAとなっていた。マウアーが引退し、正一塁手が不在となっていたツインズが、素早くシーズン30本塁打以上を期待できるスラッガーの獲得に動いた格好だ。

ツインズの正一塁手候補としては、今季ヤンキースとツインズで合計17本塁打を放ったタイラー・オースティンがいるものの、ツインズには確固たる指名打者候補がおらず、クロンとオースティンが一塁と指名打者で出場機会を分け合うことになると見られる。クロンとオースティンはともに右打者であるため、今後ツインズが左打ちの一塁手ないし指名打者を獲得した場合には、プラトーンでの起用が行われる可能性もありそうだ。

メジャー1年目の2014年に79試合で11本塁打を放ち、長距離砲として期待されたクロンだったが、その後の3シーズンは100試合以上に出場しながらも、いずれも16本塁打どまりと伸び悩みが続いていた。しかし、今季は一気に30本塁打の大台に到達し、127安打、68得点、28二塁打、74打点などの各部門で自己ベストを更新。ようやく長距離砲としての才能を開花させた感がある。ただし、145三振を喫したのに対して四球の数は37にとどまっており、打撃の粗さが改善されなければ、今季の活躍を維持できるかどうかは微妙なところだ。

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