【4~9月期非鉄業績ランキング】昭和電工、経常益・ROSで首位

 鉄鋼新聞社調べによる主要非鉄企業39社(流通企業などは除く)の18年4~9月期(一部1~6月期と3~8月期含む)業績ランキングがまとまった。ランキングでは、黒鉛電極事業の統合効果と市況上昇で大幅増益となった昭和電工が経常利益、売上高経常利益率(ROS)でトップ。ROSは住友金属鉱山、東邦チタニウムがトップ3に入った。

 39社の売上高合計は約7兆8千億円で、前年同期に比べ約6281億円(約8・8%)増加した。銅やアルミ、亜鉛などの非鉄金属価格の期中平均が前年同期を上回ったほか、自動車・電子材料関連の需要も底堅く推移したことから38社中32社が増収となった。

 経常利益は39社合計で約4285億円と同比約231億円(5・7%)増加したが、経常増益となった企業は14社にとどまった。黒字企業36社のROS平均は約5・67%と前年同期の5・95%から0・28ポイント低下した。ROSが10%超となったのは5社で、前年同期比で2社減少。5%超は16社で、同5社減少した。

 業種別で見ると、非鉄製錬大手は6社が経常減益。円安傾向に加え、非鉄金属需要は堅調に推移したが、夏場以降に非鉄市況が下落基調となった影響を受けた。一方で住友金属鉱山とJX金属が大幅な増益となったため、8社合計の経常利益は前年同期比130億円(7・9%)増加し、約1780億円となった。

 電線大手は銅価上昇などで全4社が増収となったが、全社が経常減益となった。エレクトロニクス関連が堅調だった一方、自動車や情報通信、電線関連事業で明暗が分かれた。

 アルミ圧延大手は、アルミ地金価格の上昇などから全4社が増収となったが、高付加価値品の増販で原燃料価格の上昇によるコスト増をカバーした日本軽金属HDを除き減益。自動車関連需要が堅調だったが、缶材などの販売量が振るわなかった。

© 株式会社鉄鋼新聞社