ウイリアムズからのF1復帰が決定したクビカ、チーム本拠地で続くスタッフの離脱に懸念

 ウイリアムズとのレースドライバー契約がまとまり、2019年にF1復帰を果たすことになったロバート・クビカだが、チームは現在スタッフの大量離脱という問題に直面していると明かす。

 先週、ウイリアムズはジョージ・ラッセルとペアを組む2019年シーズンのドライバーにクビカを起用すると発表した。7年間のブランクを経て、クビカが見事にモータースポーツの頂点に復活することが、これで正式に決まった。

 オフシーズンにF1チーム間をスタッフが移ることは珍しくない。だがクビカによれば、数シーズンにわたり低迷が続くウイリアムズにとっては、状況を好転させなければならない大事な時期であるにもかかわらず、グローブの本部から多数が離脱しているのだという。

「今は多くのスタッフがチームを離れていて、大変なときなんだ」とクビカは語る。

「チームが速いマシンを有していないと認識されているなかで、良いスタッフを見つけることは困難だ。ほとんどのスタッフは情熱を持って仕事にあたる人たちだし、彼らは最高のチームで働きたいと考えるわけだからね」

 現在33歳のクビカはまた、2019年のレースエンジニアが誰になるのか知らされていないとも明かした。来シーズンのガイド役となるスタッフとの関係を構築するために、現在までには決めてほしいと要望していたものだ。

「契約書にサインする前の時点で、これは主要なトピックのひとつだったんだ」とクビカは付け加えた。

「だけど、いまだに回答をもらっていない。オフシーズンテストでその人と一緒に動くためにも、週末までには知りたかった。この時期にはもう、連携して仕事を始めるべきだからね」

 チームの構造改革の先にある2019年シーズンに関して、クビカはあと3カ月強でメルボルンのグリッドに並ぶウイリアムズが、最初から奇跡を起こせるとは考えていない。

「2月末まで姿を見せないマシンのことで思い悩むには、僕はあまりに長くパドックにいすぎた。僕にとっては、そのマシンで何かが変わるわけではないからね」

「2008年に、当時所属していたBMWザウバーでテストしたマシンは想定より4秒遅かったのに、その2カ月後には状況を変えることができた。今のウイリアムズとはチーム事情が異なるんだ」

「そんな奇跡は起きないよ。僕は来シーズンに向けて、非常に現実的なスタンスで臨むつもりだ」

「もしもオーストラリアGPで8位か9位に入れれば、それは素晴らしいことだと思う。だけどそうしたゴール自体、僕が設定することではないんだ」

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