消えない信号機 停電時 非常用電源で点灯 県内整備率1.5%【大分県】

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停電時に自動で電力を送り、信号を点灯させる非常用電源装置=大分市西大道の椎迫入口交差点

 災害などの停電時に点灯を続ける「消えない信号機」の県内整備が遅れている。県警などによると今年3月末現在、全2238基に対して非常用電源装置付きの信号機は34基。整備率は1.5%と石川、岡山各県に次ぐ全国ワースト3位で、全国平均(4.6%)を下回る。災害時の交通トラブルは救命活動や早期復旧の妨げとなり、県警は普及を急ぐ方針だ。

 県警交通規制課によると、装置はリチウム電池式や軽油などの燃料で動く「自動起動式」がある。いずれも停電すると自動的に作動する。一般の信号機より約130万~230万円ほど高額になる。

 1995年の阪神大震災を教訓に導入を始めた自治体も多く、全国では約1万カ所で設置している。県内は東日本大震災をきっかけに、2012年度から毎年6基前後の自動起動式を整備。これまで大分や別府、宇佐、日出など7市町の国道と県道に設けている。

 導入が遅れた理由について同課は「災害に伴う信号機トラブルが少なかったため」と説明。持ち運び式の発電機も各警察署などに42基(18年度)あり、対応できたという。

 ここ数年は県内で大規模災害が相次ぎ、装置の増設が喫緊の課題となっている。16年の熊本・大分地震では由布市で複数の交差点で停電が続き、警察官が手信号で交通整理に当たるなどした。17年の福岡・大分豪雨や台風18号でも信号機の停止により、複数の人員が割かれた。

 同課は本年度から毎年8基ずつ新設する計画。「被害が大きくなると、警察官が信号機にたどり着けない場面も出てくる。一基でも増やし、大分の防災力向上につなげたい」と話している。