金属行人(11月28日付)

 2025年大阪万博の開催が決定した。「東京五輪後の日本経済および景気浮揚の起爆剤」として期待されるだけに、関西だけでなく国内全体への波及効果も期待できるイベントだ▼会場は大阪市此花区の人工島・夢洲(ゆめしま)。建設費1250億円で土地基盤整備その他を行い、世界各国の展示館が建てられ、25年の5月3日から11月3日の約半年間の会期で行われる。来場者2800万人、経済波及効果は1兆9千億円が見込まれている▼もちろん万博だけなら会期終了後に展示施設はすべて解体撤去されてしまうが、同じ夢洲では、国際会議場や展示場、ショッピングセンター、ホテル、研修施設などと、カジノも含んだ統合型リゾートの24年開場に向けた建設計画も進んでいる。地下鉄延伸計画や道路網整備。さらに関西空港などからのアクセス簡便化など交通インフラ整備計画も広がりそうだ。夢洲がまさに「ドリーム・アイランド」になろうとしている▼土地基盤や交通インフラ整備事業、建物の建築などでは建設業界や鉄鋼業界の技術支援や資材提供が欠かせない。1970年万博から55年、愛知万博からでも20年ぶりの開催。日本国全体のイベントとして盛り上げていきたい。

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