ドナルドソン獲得失敗のカージナルス 次なる補強戦略は?

打線の中軸を担うことのできる内野手として、2015年ア・リーグMVPのジョシュ・ドナルドソンの獲得を目指していたカージナルス。しかし、カージナルスはブレーブスと同様に1年契約を提示していたものの、ブレーブスとの争奪戦に敗れ、ドナルドソンの獲得に失敗した。では、カージナルスは今後どのように動いていくのか。ドナルドソン獲得失敗後の補強戦略を、MLB公式サイトのジョー・トレッツァが分析している。

カージナルスは今季チーム最多の36本塁打を放ったマット・カーペンターが一塁と三塁を守ることができるため、ドナルドソンの獲得を目指したように三塁手を獲得することもできるし、カーペンターを三塁に置いて一塁手を補強することもできる。そこで補強候補となるのがダイヤモンドバックスの主砲、ポール・ゴールドシュミットだ。ダイヤモンドバックスはチーム再建に向かうことが報じられており、来季終了後にフリーエージェントとなるゴールドシュミットを放出する可能性がある。来季の年俸が1450万ドルとお買い得であることを考えると、ダイヤモンドバックスは対価として若手投手を中心とした豪華なパッケージを要求するだろう。カージナルスはマット・ホリデイがそうであったように、トレードで獲得したあとにゴールドシュミットとの契約延長を実現させようとするかもしれない。

もちろん、ドナルドソンの代わりとなる三塁手の獲得を狙う可能性もある。今オフのフリーエージェント市場において、ドナルドソンに次ぐ三塁手と目されているのがマイク・ムスターカスであり、左打者である点もカージナルスにフィットする。過去2シーズンで66本塁打を放っている長打力が最大の魅力であり、三塁守備も堅実。現実的な選択肢と言えるのではないだろうか。

他には、正遊撃手のポール・デヨングを三塁へ移し、フリーエージェント市場で堅守の遊撃手を狙うという選択肢もある。その場合にはホゼ・イグレシアス、フレディ・ギャルビス、ジョーディ・マーサーといった選手たちが獲得候補となるが、打線の戦力アップは期待できない。わざわざデヨングをコンバートしてこれらの遊撃手を獲得するのであれば、ジェッド・ジョーコを引き続き正三塁手として起用する方がベターかもしれない。

ダイヤモンドバックスとの電撃トレードを成立させるのか。あるいは、ムスターカスの獲得に動くのか。ジョン・モゼリアック野球部門社長の決断に注目だ。

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