冬季の「死亡リスク」栃木県がワースト

慶応大教授が調査、住環境など影響か 

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 本県の冬は寒暖差に注意-。慶応大理工学部の伊香賀俊治(いかがとしはる)教授が28日までにまとめたデータによると、本県の冬季(12~3月)死亡リスクは全国1位。朝晩の冷え込みが厳しい特徴的な気候や住環境などが要因とみられ、12月を前に寒さ対策に万全を期す必要がありそうだ。

 寒さで血圧が上昇しやすい冬季は全国的に死亡者が増える。伊香賀教授は厚生労働省の2014年人口動態統計に基づいて月平均死亡者数を比較し、「冬季(12~3月)死亡増加率」を算出。本県の冬季は1995・5人で4~11月の1596・7人に対する増加率は25・0%となり、全国で最も高かった。

 冬季死亡増加率が最も低いのは北海道で10・3%。寒冷地である東北地方の各県も“ワースト10位”には入っていない。全国平均は17・5%で、本県は7・5ポイント上回る。

 背景として伊香賀教授が挙げるのは「山岳部を除いて晴天が多く、放射冷却現象で明け方にかけて冷え込みが厳しい」本県の冬季の気候。「昼間は比較的暖かいためか高断熱住宅が普及せず、夜間から朝の室温が下がって健康に影響を及ぼしているのではないか」と分析する。

 伊香賀教授によると、13年の本県の高断熱住宅普及率は30・7%。一方、北海道は85・0%、青森県は70・5%で「寒冷地でも室内が暖かく保たれていることが冬季死亡増加率の低さにつながっている」とみる。