JFEスチール、彫刻家・眞壁さんの作品に鋼材提供 三井物産スチールと共同で

 災害や病気で苦しむ子どもたちを絵画制作などで支援するNPO法人「子供地球基金」の30周年記念展が28日、東京・乃木坂の国立新美術館で開幕した。協賛するJFEスチールは三井物産スチールと共同で、彫刻家の眞壁廉さんの出品作品に鋼材を提供している。展示会は12月10日まで。

 眞壁さんは鋼材を素材にした彫刻作品を手掛ける〝鉄の芸術家〟。2年前にはJFEスチール本社で自作を展示するなど、関係を深めていた。

 今回は同基金顧問を務める眞壁さんが出品するのに呼応し、2社が長さ6メートル、50ミリ角の角形鋼管10本や厚板を提供。高さ5メートル弱の骨格を組み立て、入院中の用事や小中学生が思い思いに描いた段ボール箱約100個を重ねた立体作品「未来ロボット」に仕上げた。

 眞壁さんは「東北を含む日本各地の子どもたちと理想の未来を考え、未来をつくる象徴としてロボットにした」と製作意図を解説。「会期中も、来場した子どもたちと一緒に手を加えて変えていきたい」と話している。

 展示会には日本や東南アジア、欧州、米国など世界各地の子どもたちが描いたアクリル画など計25作品が出品されている。日替わりでコンサートなどもあり、眞壁さんも12月8日午前11時にワークショップを開く。

 開館時間は午前10時から午後6時(最終日は午後3時)まで。入場券は一般が1千円ほか。火曜休館。

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