「GEN FACTORY」ブランドを展開していた奈良スポーツ(株)、破産開始決定

 奈良スポーツ(株)(TSR企業コード:620047097、法人番号:1150001011492、磯城郡田原本町大網100、設立昭和45年1月、資本金9800万円、吉岡栄次社長、従業員24名)は10月19日、奈良地裁葛城支部へ破産を申請し11月15日、開始決定を受けた。破産管財人には松井和弘弁護士(新奈良法律特許事務所、奈良市西御門町2、電話0742-25-0098)が選任された。
 負債総額は約33億円。

 昭和22年に野球用スパイクの製造を目的に創業し、26年にはスキー靴の製造を開始した。国内最大手のスキー靴メーカーとして地位を確立し、バブル期のスキーブームも相まってピーク時の平成2年4月期には売上高約53億6700万円を計上した。しかし、バブル崩壊後はスキーブームが下火となり、業績も下降線を辿った。8年には奈良県五條市のテクノパーク内に新工場を開設し生産効率の改善に努めたが、得意先の倒産などもあり、資金繰りは急速に悪化。投資負担も重くのしかかり、9年4月に約53億9200万円の負債を抱え、和議法を申請した。
 以降は、規模を縮小して事業を継続し、近年はトレッキングシューズなども扱い、スキー靴以外へも進出していた。しかし、ここ数年は暖冬が続いたこともあり販売不振が続き、29年4月期の売上高は約4億円まで低下。
 和議法時の債務もあり、新たな借入調達も出来ず、資金繰りも限界に達したことから30年3月に事業を停止した。

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