“タトゥー裁判”逆転無罪の彫り師、日本のタトゥーへの意識は「独特」

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中西哲生がパーソナリティをつとめるTOKYO FMの番組「クロノス」。11月27日(火)放送の「BREAKFAST NEWS」のコーナーでは、一般社団法人SAVE TATTOOING代表で彫り師の増田大輝さんが登場。医師免許なしで客にタトゥーを彫ったとして罪に問われた裁判や、タトゥーをめぐる日本での現状などについて話を伺いました。

先日、大阪高裁でタトゥー(刺青)をめぐる裁判がおこなわれ、医師免許なく客にタトゥーを彫ったとして起訴されていた彫り師の増田さんは、逆転無罪を勝ち取りました。

この判決を受け、増田さんは「本当にうれしい思いと、これまで支えてくれた方々の思いに応えることができて、ホッとした思いです」と率直な感想を口にします。増田さんはこれまで、「刺青は医療行為ではない。刺青には歴史があり、日本の伝統的な文化である」と主張してきただけに、「今回の判決は妥当だと言えると思う」と話しました。

増田さんによると、日本におけるタトゥーへの意識は“独特”なのだそうです。任侠映画などの影響もあり、“タトゥー=ヤクザ、反社会的なもの”とイメージされてしまうこともあるとか。しかし近年、若者のなかにはタトゥーをファッションと捉えている人も多く、増田さんは「アスリートやミュージシャンなど幅広い人に個性の表現として親しまれてきている」と実感しているようです。

海外では、タトゥーの施術はライセンス制になっていたり、講習を受けて届出をしたりするなどきちんと管理されている国もあり、「(彫り師は)ちゃんとした地位が確立されている」と増田さん。諸外国の事例と比べると、日本は「特殊」だと言います。増田さんは、日本でのタトゥーの施術について「やっていいと言われていなければ、駄目とも言われていないグレーな状況」と説明します。そんな状況下だけに「これから合法化に向けて運動していくべき」と語りました。

ちなみに、「イレズミと日本人」の著者で都留文科大学教授の山本芳美さんは、「日本人のなかにはタトゥーを頑として受け入れられない人がある程度いるのは確か。ドラマなどで反社会的な描かれ方をされることも多く、実際に迷惑行為をする人はゼロではない」と言及。しかし、今回大阪高裁が下した判決について「改めて、なぜ自分はタトゥーを怖いと思うのか、自分が持っているイメージを問い直す機会になったのでは」とコメントしました。

増田さんが代表をつとめる一般社団法人SAVE TATTOOINGは、これまでタトゥー裁判における支援団体として活動してきました。今後はシンポジウムやイベントに積極的に参加するなど、「タトゥーというカルチャーをより身近な文化として認識していただけるようにしていきたい」と増田さんは言います。タトゥーに対する偏見的なイメージを変えていけるよう、そして多様な形があるという寛容性を持った目で見てもらえるような環境づくりを目指し、「SAVE TATTOOINGとして何らかの形でつなげていきたい。それが今後の活動の課題」と述べていました。

タトゥーをめぐる問題について、中西は、海外から多くの人が日本に来ていることもあり、「タトゥーを入れた当事者だけではなく、タトゥーに対し抵抗がある人もない人も、いろんな意見を出し合って考えていくべき」と話していました。


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【番組概要】
番組名:クロノス
放送日時:毎週月~金曜6:00~8:55
パーソナリティ:中西哲生(月~木)、速水健朗(金)
アシスタント:綿谷エリナ(月~金)
番組Webサイト:http://www.jfn.co.jp/ch/