「日韓関係に桁違いの影響」河野外相、元徴用工判決を批判

 韓国最高裁の元徴用工訴訟判決を巡り、河野太郎外相(衆院神奈川15区)は29日、「未来志向の日韓関係をつくるのに逆行する今までの動きとは桁違いの影響を及ぼす極めて重大な出来事だ」と強い不快感を示し、韓国政府に一刻も早い是正措置を講じるよう求めた。外務省で記者団に語った。

 河野氏は、1998年の「日韓パートナーシップ宣言」以降も韓国側の島根県・竹島上陸といった「未来志向に反する極めて残念な行為があった」と前置きした上で、一連の判決は日韓両国の関係維持が困難になるレベルの問題と強調。韓国側が措置を取らなければ、「日韓請求権協定に基づいた協議や仲裁、国際裁判に訴えざるを得ない」との認識を示した。

 日韓関係改善は元衆院議長の父・洋平氏や元農相の祖父・一郎氏も深く関わってきただけに「個人的にも思い入れがある問題」とも説明。「パートナーシップ宣言から20年の節目に、新しい外交関係をさらに前へ進めていこうと思っていた矢先で、非常に残念で悔しい」と語った。

河野太郎氏

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