欧米女優の“脱ぎっぷり”は「さすが!」大人の喜劇『マダムのおかしな晩餐会』

©株式会社日本ジャーナル出版/INCLUSIVE株式会社

『マダムのおかしな晩餐会』

(C)まいじつ

映画評論家・秋本鉄次のシネマ道『マダムのおかしな晩餐会』

配給/キノフィルムズ 11月30日よりTOHOシネマズシャンテほかで公開
監督/アマンダ・ステール
出演/トニ・コレット、ハーヴェイ・カイテルほか

奇しくも東京では、ホラー映画『ヘレディタリー/継承』と11月30日ロードショーという同日公開作が2本となったパツキン熟女女優トニ・コレット。いわば“トニ・コレット週間”ですな。だからドーシタ、と言われても困るが…。もう1本のコチラは、打って変わって大人の辛辣なコメディーで、彼女の演技の振り幅がかなり広いことが分かり、あらためて感心するね。

裕福なアメリカ人夫妻のアン(トニ・コレット)とトム(ハーヴェイ・カイテル)はセレブな友人たちを招き豪華なディナーを開くが、手違いで出席者が不吉な13人に! こだわる2人はメイドのマリア(ロッシ・デ・パルマ)を“ミステリアスなレディー”に仕立て、14人目にするが、この飛び入りがとんだカラ騒ぎを誘発する…。

単なる員数合わせのはずが、このスペイン人メイドがお酒飲み過ぎて調子こいてお下品ジョークを連発! それが逆にウケて、英国紳士に一目ぼれされてしまい、これに対し、嫉妬心丸出しの上流夫人役のトニ・コレットが笑える。このメイドが放つ“おっぱいとチ○コ”に関するエロ・ジョークはもっと笑える。特にチ○コのオチが、なるほどである。このロッシ・デ・パルマは、スペインの人気女優で“世界一の鷲鼻を持つ女優”として一度見たら忘れない顔をしている。実はトニ・コレねえさんも鼻は立派で特徴があるのだが、さすがにロッシねえさんの鼻にはかなわない。

 

ウディ・アレン風の皮肉味

トニ・コレねえさんが勝るのは“脱ぎ”方面かな。夜のプールサイドに立って、ためらいなく全裸。プールで泳ぐ水中姿もカメラが追うが、その間ずっとすっぽんぽんで水面から顔を出すシーンでもおっぱい丸見え! そりゃ、もう若くないからスタイル抜群というわけにはいかないが、そんなの関係ネー。欧米のトップ女優は脱ぐにしてもためらいがないからスゴい。その心意気が偉い。脱ぎに関して最初から腰が引けてる日本の女優ちゃんに、トニ・コレねえさんの爪の垢でも煎じて飲ませてやりたいね。

アマンダ・ステール監督が「ウディ・アレン映画を参考にした」とのこと。この皮肉味は、確かに共通する。上流階級の食事会を描いた鼻持ちならないブルジョワ映画だと思ったら大間違い。階級批判もしっかり込めている。共演者では、1939年生まれだから、もうじき80歳のハーベイ・カイテル御大ご健勝なのが何より。無駄に長くないのもアレン映画のよう。91分ぽっきり。サクッと楽しめる。