ビジャ会見全文!「私がヴィッセル神戸を選んだ理由」

1日、ヴィッセル神戸が元スペイン代表FWダビド・ビジャの獲得を発表し、本人同席のもと記者会見が行われた。

今回はこの会見で語られた全てのことを、文字に起こしてお届けしよう。

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三木谷浩史ヴィッセル神戸会長

本日はお忙しい中、ダビド・ビジャ選手の入団会見にお集まりいただきまして誠にありがとうございます。

ご存知の通り、ビジャ選手は元スペイン代表、またバルセロナでもプレーしたというビッグネームでございまして、そのビジャ選手が来季からヴィッセル神戸に加入することになりましたので発表させていただきます。

バルサ以外にもバレンシア、スペイン代表で大活躍をしまして、一番記憶に残っているゴールとしては、2011年UEFAチャンピオンスリーグ決勝でのゴール(マンチェスター・ユナイテッド戦。3-1でバルセロナが勝利)ということで、もちろん天性の点取り屋という確固たる地位とともに、サッカー頭脳という意味においても、大変インテリジェントなプレーヤーだと思っております。直近までニューヨーク・シティではキャプテンも務めており、リーダーシップも本当にあると思っています。

ヴィッセル神戸は今年の夏からアンドレス・イニエスタ、昨年夏から加入しておりますルーカス・ポドルスキ選手と、これで世界最高峰の3選手がプレーするという夢のような競演が見られるのではないかと思っておりまして、私自身もワクワクしているところでございます。

今年は新しいサッカースタイルの確立ということで多少のアップダウンがありましたけども、ビジャ選手の加入を含め、これからブレずに、魅力があって強いサッカーというものを追求していきたいと思っております。どうもありがとうございました。

ダビド・ビジャ

皆さんこんばんは。

今日はこの場に、私の入団会見に集まっていただき感謝しております。まずはミキ(三木谷会長)、ならびに神戸のスタッフ…ニューヨークに移籍の話で来ていただいた方々、この数日間でお会いしたさまざまな方々に、感謝の言葉を述べたいと思います。

自分のキャリアの中で何度もチームの変更をしてきましたが、決断に際してはいつも、そのチームが示してくれる興味、温かく歓迎してくれるかを大事なポイントとして今まで見てきました。

今回、神戸に移籍するという大きな決断の中でも、そのような姿を三木谷会長をはじめ神戸のスタッフの皆さんから見ることができましたし、暖かく歓迎してくださったことに感謝を述べたいと思います。

本当に今、このチームにいられることに喜びを感じています。私としては、今までのキャリアでずっとやってきたように自分の最大限を尽くして、このクラブをより高みへ持っていくために頑張りたいと思います。

今日チームの試合を見させていただきましたが、すでにチームがやっている高いレベルのプレーに自分がさらに貢献をして、来年、いい形でシーズンを迎えていければと思っています。

これから休みの期間に入りますができるだけ早く、自分が一番好きなサッカーをこのチームと一緒にできるように願っています。

最後に、改めてヴィッセル神戸の皆さんに感謝の言葉を述べるとともに、日本の皆さん、温かく迎え入れてくれた神戸のサポーターの皆さんに感謝を述べたいと思います。できるだけ早くスパイクを履いて、ゴールを決めることでこの暖かい歓迎に少しでもお返しが出来ればなと願っています。

三木谷会長への質問

Q:ビジャを獲得した理由と期待する点は?

今までの素晴らしい経験、インテリジェンス、我々がやっているサッカースタイルに対する理解というものを共通して持てるということ。ヴィッセル神戸が今新しいスタイルを追求しているので(リージョ)監督ともよく相談して、我々のスタイルに最も合うストライカーということでビジャ選手の名前が挙がりました。

私もその中で何度もビデオを見直して、「本当に素晴らしいストライカーだな」ということで、ぜひ神戸に来てほしいとお願いしました。

Q:イニエスタに続くスペイン人選手だが、チーム全体としてどういったスタイルを目指すのか?

今日の最終戦(ベガルタ仙台戦。3-2で勝利)最後のほうで2ゴールを許してしまいましたが、試合全般を通じて圧倒的なキープ力とポゼッションサッカーというものが出来てきているんじゃないかと思います。

今までの概念でいうと「日本人にはポゼッションは無理じゃないか」ということでしたが、アンドレス(イニエスタ)と話している中でも日本人のテクニックを考えればこのスタイルが一番正しいんじゃないかということで、フアン・マヌエル・リージョ監督に来てもらって、そのスタイルを追求しています。

この路線に変えたことで最後はちょっと残留争いに巻き込まれそうになったんですが(苦笑)、それでもブレずにやり続けましたし、その覚悟がありますので、来季も今年築き上げてきたスタイルに磨きをかけて、強いだけではなくてお客さんを魅了するサッカーを追求していきたいと思います。

ビジャへの質問

Q:神戸への移籍を決めた一番の理由は?

自分の中では、キャリアを通して移籍という大きな決断をする際、先ほども言いましたが、移籍先のクラブが本当に必要としているか、あらゆる手を尽くしてでも欲しいということを感じられるか、その歓迎の気持ちがあるかをすごく大事にしてきました。

そこを神戸の皆さんからは初めから感じましたし、ここ数日に会ったスタッフの方々からも、その気持ちを感じたのでそれが大きな理由の一つです。

その他にもたくさん理由はあるんですけども、神戸が推進しているプロジェクトの一員になれるということですね。神戸が目指しているサッカー、よりテクニカルでボールを保持するサッカー。このチームにはそれを体現しているアンドレス・イニエスタという世界最高の選手がいる。彼のそばで、このスタイルをクラブに植え付けるお手伝いができることにも魅力を感じました。

他にも理由はいっぱいありますが、何よりも暖かい歓迎の気持ちを感じることができました。新天地で自分のキャリアを続けて挑戦していけることに、大きな魅力を感じて移籍を決断しました。

Q:イニエスタと相談したのか?

そうですね。神戸移籍の話がきた時にイニエスタ選手に電話をして、私の妻も彼の奥さんに電話をして話をしたんですけど、神戸という街の良さだったり、家族で素晴らしい時間を過ごしていること、クラブでの居心地の良さ、プロジェクトに関していろいろ聞かせてもらって、本当に良い印象を受けました。

イニエスタ選手はチームメイトでもありますが、長年の友人でもあるので、彼と違った場所で新たなプロジェクトに挑戦できることに関して大きな魅力を感じています。

Q:試合を見た感想、スタジアムの雰囲気は?

本当に素晴らしい試合だったなと思います。

終盤に2点を決められて、結果だけをみるとそれほど差はなかったように感じるかもしれませんが、神戸が一部始終、ボールを持って、主導権を握ってたくさんのチャンスを作っていましたし、ディフェンスでもほとんど苦しめられることもなかったので、見ててすごく楽しむことができました。来シーズン、早くこのチームに加わることができることを楽しみにしています。

試合後にもチームメイト一人一人に挨拶して、何人かと写真をとって話をしたりしましたけど、本当に良い印象を受けましたし、契約書へのサインとこの会見に合わせてチームの試合を見られたことを嬉しく思っています。

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