ブロックチェーンで社会貢献活動に独自コイン

「actcoin」の全体像

IT企業のソーシャルアクションカンパニー(東京・渋谷)はこのほど、社会貢献活動をするとブロックチェーン上でコイントークンが付与されるiOS版アプリを開発した。1時間のボランティアで1000コイン、団体へ寄付すると寄付金額の10%分のコインが得られる。このコインでモノを購入したり換金したりすることはできないが、将来的には1コイン1円で非営利団体への寄付、エシカルな商品との交換を選べる仕組みにする予定だ。(オルタナS編集長=池田 真隆)

同サービスの名称は、「actcoin(アクトコイン)」。ソーシャルアクションカンパニーと日本財団CANPANプロジェクトが連携して、同サービスを開発した。ブロックチェーン技術を活用して、個人の社会貢献活動の可視化に挑む日本初の取り組みである。

同サービスでは、ユーザーは無料で会員登録できる。教育、福祉、国際協力やまちづくりなどさまざまなテーマから関心のあるものを選び、非営利団体のプロジェクトに参加したり寄付したりすることができる。

表示される団体は、日本財団CANPANプロジェクトのデータべースに登録されている情報開示度の高い団体のみ。各プロジェクトはSDGs(持続可能な開発目標)にも対応しており、17の目標から貧困や自然環境などテーマに沿って支援をすることも可能だ。

ボランティアやセミナーなどプロジェクトに参加すると1時間あたり1000コイン、プロジェクトをフェイスブックやツイッターなどのSNSでシェアすると100コイン、団体へ寄付すると寄付金額の10%分のコインが付与される。

このコインは個人の社会貢献活動の可視化のためにあるので、購入・換金することはできない。今後は、蓄積したコインを1コイン1円の換算で非営利団体へ寄付、もしくは環境や社会に配慮した商品と交換できる仕組みを予定している。

同サービスにおけるプロジェクトへの参加を希望する非営利団体や企業を、12月中旬まで募集している。

今後は、環境や社会に配慮した商品を購入することでトークンを付与するなどプロジェクトや活動の種類を充実化させていくという。Android版アプリやPC版でのリリースも予定している。

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