降雪予報5キロ四方に細分化/気象庁、来冬から

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 気象庁は、大雪の際に特定区間で車のタイヤチェーン装着を義務付ける国土交通省の方針に絡み、降雪予報の精度を高めて交通障害の防止に役立てる技術開発を進めている。日本の各地域を5キロ四方ごとに細分化して積雪量を観測できる新たなプログラムを開発、来冬からの運用を見込む。同様に5キロ四方で1時間ごとの降雪量を6時間先まで予測する「降雪短時間予報(仮称)」も2021年度から導入する方針で、青森県内の識者は「除排雪の運用にも活用できるのでは」とみる。

 大雪による車の立ち往生対策を協議した国交省の有識者会議は5月の中間取りまとめで、チェーン規制に加えて降雪予報の拡充も要望。提言を受け、気象庁が対策の検討を進めていた。

 気象庁は現在、地域気象観測システム(アメダス)などの観測所ごとに積雪深や降雪量を測り、公表している。県内は「青森」「酸ケ湯」「弘前」など15カ所で観測しているが、さらに細分化した地域ごとの観測が必要と判断。観測所ごとの「点」による方法を、5キロ四方の「面」に改良する開発を進め、「来冬から利用できるめどが付いた」(気象庁担当者)という。

 予測に関しては、範囲に加えて時間も細分化した予報の開発を進める。現在は20キロ四方や主要地域ごとに6、12、24時間単位で発表している降雪量予報を、数時間ごとに公開。それを3年後からは5キロ四方かつ、1時間単位の降雪量を6時間先まで予測できるよう改良する方針。

 気象庁は19年度予算の概算要求で、雪の観測や予測に関する技術開発の経費2千万円を計上。予算が付けば、24時間降雪量の予報を現状の2日先から3日先まで延ばせるほか、短時間で豪雪となる恐れがある場合は警報、特別警報とは別に「記録的大雪情報(仮称)」で警戒を促す。

 より細かな範囲で予測できる雨と異なり、「雪は気温によってみぞれになったり雨に変わったりと、降る量の予測が難しい」と気象庁担当者。それでも5キロ四方が導入されれば大雪になりそうな地域や道路を事前に把握でき、迂回(うかい)などの判断に役立てられるとみる。

 青森市の民間気象会社・アップルウェザー社長で気象予報士の工藤淳さん(69)は、雪かきの必要性など市民生活にも活用できる-と指摘。「予報の精度は始まってみないと分からないが、自治体や業者による除排雪のタイミングなど適切な判断に活用できれば良い」と話した。