仮想通貨ATMが1年で2倍以上に 日本は出遅れ

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仮想通貨ATMは世界全体で急増中。1日におよそ5.6台のペースで増加しており、インフラ面での実用性は着実に上がっている。一方の日本は国内に10台のATMしかなく、米国や欧州に比べて極めて少ない。

不正アクセスが問題になったコインチェック事件やアカウント乗っ取り事件、最近の暴落相場の形成など、ネガティブな印象が強くなった感の仮想通貨市場だが、もはや斜陽なのかというと、必ずしもそうではない。インフラ面ではむしろ市場は堅調であり、世界全体で仮想通貨ATMは急増中、しかも増加傾向はしばらく続く可能性が高いという。ただ一方の日本はというと、ATMは国内に10台のみで、米国や欧州に比べて極めて少ない。仮想通貨の将来性が消えてないとすれば、この少なさには危機感を覚える必要があるかもしれない。

Coinatmradar.comの調べによると、日本国内に設置されている仮想通貨ATMは全部で10台、そのうち東京都に6台、福岡県に2台、広島県に1台、茨城県に1台の内訳。このデータだけみると、仮想通貨を成長産業と見る人は少ないかもしれない。ところが世界に目を転じてみれば、その印象は逆転する。日本では10台しかなくても、世界全体での仮想通貨ATMの台数は11月14日時点で3963台に達しており、1日におよそ5.6台のペースで増加している。シェアは、最も多い米国の71%が筆頭で、次に欧州の23.5%、アジア2.5%、オセアニアの1.3%と続く。米調査会会社Marketsandmarketsのデータでは、年間の増加率が54%を超える見通しだという。

ほとんどが欧米に集中しているため日本中心にみるとわからないが、上記のデータを俯瞰するにつけ、仮想通貨市場が決して斜陽ではないのは確かだ。それどころかATMの製造メーカーや運営会社の動向は、増加傾向が続くことを予感させる。一方、取引市場における仮想通貨の価格変動は今も激しい。その目まぐるしさに一喜一憂させられて、市場全体の趨勢が掴みにくいという面もあるだろう。しかし、価格変動の一方でインフラ面ではATMの設置数がここ1年だけでも2倍以上に急増しているという、このギャップは冷静に捉えておく必要があるだろう。

最近は空港など交通施設にもビットコインATMが設置されるなど、仮想通貨のインフラ面での実用性は着実に上がっている。そして実用性の向上に伴って需要と普及が進めば、市場も安定し、仮想通貨は一部のマネーゲームに没頭する人間の投機対象ではなく、一般社会への貢献度が高い存在と見なされるようになるかもしれない。少なくとも、日本国内だけを見て仮想通貨が衰退ムードにあると判断するのは、早計にすぎるだろう。(編集担当:久保田雄城)