「栽培漁業」将来像語る

伊達で現地検討会、漁業者ら意見交換

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栽培漁業の将来像を探った現地検討会

 栽培漁業の現状と課題を踏まえ、沿岸漁業の振興策を探ろうと、道が主催した海域別の現地検討会が11月30日、伊達市鹿島町の市民活動センターであった。えりも以西地域の構成20市町・15漁協の約30人が出席して、今後の方向性を探った。

 栽培漁業は、道内の漁業生産の中で生産量は5割、生産額は6割を超える沿岸漁業の柱。近年はナマコの種苗放流数が急増し、ウニ、カキ養殖など沿岸養殖の取り組みが広がっている。

 一方で、海洋環境の変化を背景に主要魚種の秋サケ、ホタテ、コンブなどの低迷が目立つ。生産量は2013年(平成25年)と16年との比較で秋サケが1600万匹、ホタテが約16万トン減少。早期回復と安定化が急務となっている。

 協議会の会長を務める菊谷秀吉伊達市長は、あいさつで「地方財政が厳しさを増す中、投資に見合う成果が求められる。噴火湾でも養殖ホタテのへい死問題を機に、代替となる魚種を見つける必要がある」と見通した。

 意見交換では、出席した漁協の関係者らが「マツカワの放流は資源利用に地域差があり、効果を実感できていない」「ナマコを主力にしたいが密漁が深刻で取り締まりなしに本腰は入れられない」「海中の栄養不足で藻場が育たずコンブの幼体をホッケが食べてしまう」と悩みを具体的に打ち明け、抜本的な対策や支援を求めた。

 道は、同様の検討会を10、11月に道内各地で開催。出された意見をまとめ本年度中に論点を整理し19年度以降、将来の在り方を探る方針。
(野村英史)