ボート日本代表 強化合宿 候補地に諫早

 日本ボート協会は2日、来年2月ごろに予定しているボート日本代表の強化合宿の候補地として、長崎県諫早市の本明川下流域にあるボート練習水域と、周辺の宿泊施設などを視察した。

 本明川の練習水域は、3千メートル以上の距離を直線で漕げる国内有数の好環境。県ボート協会とチョープロが2年前に艇庫を建設するなど水上スポーツの振興を目的に整備を進めてきた。諫早市中心部からのアクセスも良く、昨年から関西電力美浜ローイングクラブ(RC)など国内強豪チームの合宿地として利用されている。

 視察したのは日本ボート協会所属で日本オリンピック委員会ボート強化委員長の長畑芳仁氏と、ナショナルスポーツディレクターのギザビエ・ドルフマン氏の2人。県ボート協会強化部長兼チョープロRC監督の北野雄一氏から説明を受け、モーターボートに乗って水域をチェックした。その後、艇庫の設備を確認。トレーニング施設候補地のトランスコスモススタジアム長崎を見学し、艇庫周辺の宿泊施設も訪れた。

 視察を終え、長畑氏は「波が消えやすくとてもいい環境。日本有数の練習拠点となりうる可能性を感じる」と評価。ドルフマン氏も「ボートは自然の中で行う競技。ほどよく風が吹くこの水域での練習は非常に効果的だろう」と好感触を示した。

 視察に同行した県央振興局の嶋田孝弘局長は「実現すれば地域経済の活性化につながる」と期待を寄せ、北野氏は「今回受けた意見を参考に整備を進め、チョープロのスローガンであり本明川整備の根底にある“この街のエネルギーになりたい”の思いを形にできれば」と決意を新たにしていた。

練習水域を視察する日本ボート協会の関係者ら=本明川ボート練習場
本明川下流のボート練習水域。3千メートル以上の直線距離を漕げる

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