金属行人(12月4日付)

 先月、東洋経済新報社からCSR企業総覧(雇用・人材活用編)が発刊された。就職関係のさまざまな情報をランキング形式で紹介。その中で、同社が各社の平均年収を年間総労働時間で割った「計算時給」4千円以上の会社をランキングしている▼1位は三菱商事で時給7968円。以下、2位に三井物産(7392・6円)、3位丸紅(7173・5円)、4位伊藤忠商事(7109・1円)と総合商社が上位に名を連ねる。平均年収に換算すると三菱商事が1540・9万円、三井物産1419・9万円、丸紅1322・1万円となる▼一方、同じく同社が調査した来年3月卒業予定者の就職人気ランキングは、1位が全日本空輸(ANA)、2位が日本航空(JAL)と国内航空会社大手が上位。東京五輪対応などによる成長性が魅力になっているようだ▼計算時給上位の総合商社の就職人気を見ると19位に伊藤忠商事、三井物産67位、三菱商事70位。給料が高くても、2千時間前後という総労働時間が敬遠されているのかもしれない▼「キャリスタ就活2019」の別データの就職希望総合ランキングでは新日鉄住金が61位、JFEスチールは148位。まだまだ優秀な人材を採るのは難しいようで。

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