日程も気を付けろ!天皇杯4強、注目必須の「旬な4人」

ACL優勝の鹿島アントラーズが12日に開幕するFIFAクラブワールドカップに出場するため、天皇杯は準決勝と決勝を今週5日と9日に前倒しすることとなった。

アジア王者となった鹿島アントラーズは、ホームに昨年のアジア王者浦和レッズを迎える。もう1試合はベガルタ仙台とモンテディオ山形が約3年ぶりに対決する「みちのくダービー」となった。

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J1勢の3チームは最終節から中3日、J2から唯一勝ち残った山形は先月17日の最終節から約20日ぶりの公式戦という、それぞれに難しいスケジュールを戦うことになる。

今回は、4強の各チームから現在好調の選手や今季飛躍を遂げた選手などをピックアップしてみたので紹介したい。

武藤雄樹(浦和レッズ)

来季のACL出場権獲得を目標に掲げた今季の浦和レッズだが、リーグ戦を5位で終え、天皇杯に望みを託すこととなった。

直近の公式戦6試合で12ゴールと安定して点が取れる現在の浦和において、得点源として重要な存在となっているのが武藤雄樹だ。

今季のJ1では7ゴールに終わったものの、第26節の横浜F・マリノス戦以降8試合で6ゴールと終盤戦で調子を上げてきたのは心強い限り。最終節のFC東京戦はターンオーバーにより欠場となったことで休養も十分。最高のコンディションで天皇杯に臨むことができるだろう。

最近はゴールを決めるたびに「がってん寿司」のポーズも見せてくれる武藤。天皇杯でも浦和サポーターに寿司をもたらすことができるのだろうか?

セルジーニョ(鹿島アントラーズ)

アジア王者として臨むクラブW杯を控えた鹿島アントラーズ。天皇杯で決勝に進出し、なおかつクラブW杯で決勝or3位決定戦まで勝ち残れば今季の公式戦は最大で61試合という史上最大級の過密日程のシーズンとなる。

そんな今季の鹿島にジーコTDの推薦で加入すると、シーズン後半の約半年で公式戦10ゴールを決めたセルジーニョ。

特にACLでは準々決勝第1戦の天津権健戦から決勝第1戦のペルセポリス戦までの5試合連続ゴールで悲願のアジア制覇に大きく貢献した。過密日程での疲弊が心配されたチーム状況の中で躍動し、まさに救世主的な存在となったのだ。

23歳という年齢を考えれば、来年以降もJリーグで、そしてアジアでさらなる成長が期待できるだろう。

板倉滉(ベガルタ仙台)

今季、川崎フロンターレからの期限付き移籍でベガルタ仙台へ加入した板倉。

開幕戦の柏レイソル戦では完封に貢献した上に自らのJ1初ゴールが決勝点という最高のスタートを切ると、そのまま3バックの一角としてスタメンに定着している。

U-21日本代表でもアジア大会で銀メダルを獲得するなど、彼にとっては実りの多い2018年となった。今季のJ1では24試合の出場だったが、代表招集でチームを離脱する期間があったことを考えればフル稼働できた1年と言っていいだろう。

準決勝ではJ2山形との対戦となったが、攻める展開が予想されるこのような試合こそ守備の場面で集中を切らさずにプレーすることが重要になってくる。飛躍の1年の集大成となるプレーを見せてもらいたい。

栗山直樹(モンテディオ山形)

J2を12位で終えたモンテディオ山形はシーズン途中から導入した3バックが定着してきたが、このシステムにおいて中央のポジションで要となっているのが栗山だ。180cmと決して大型ではないが、身体能力を生かした打点の高いヘディングが武器のセンターバックだ。

山形で3シーズン目となった今季は開幕からスタメンに定着。キャリアハイのリーグ戦36試合出場という結果を残した。昨季までJ2通算33試合の出場だったが、それを1シーズンで抜く活躍を見せたのだ。

格上相手と対戦する天皇杯では守備の時間が多くなることが予想される。ジャイアントキリングを狙う山形にとっては、彼を中心とした3バックがどこまで耐えることができるかがカギとなるだろう。

なお、準決勝2試合と決勝のスケジュールは以下の通りとなっている。

準決勝 12月5日 19:00キックオフ

浦和レッズ×鹿島アントラーズ カシマサッカースタジアム

ベガルタ仙台×モンテディオ山形 ユアテックスタジアム仙台

決勝 12月9日 18:00キックオフ

会場:埼玉スタジアム2002

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