やっぱり・・・朝ドラ「半分、青い。」の存在感 ヤフー検索大賞 ドラマ部門賞

朝ドラ「半分、青い。」の鈴愛(すずめ)役の永野芽郁さん

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 インターネット検索数が前年に比べて最も上昇した作品や人物を表彰する「Yahoo!検索大賞2018」の発表会が12月5日、東京都内で開かれた。ドラマ部門賞では2018年度前期のNHK連続テレビ小説「半分、青い。」が受賞した。俳優部門賞では、「半分、青い。」でヒロイン鈴愛(永野芽郁さん)の友人役、中村倫也さんが受賞するなど、ネット・SNSで盛り上がったこの作品を象徴する結果だった。「ヒロインが七転び八起きしながら」という宣伝通り、劇的なストーリー展開に、多くの視聴者がスマホで検索したくなるような作品だったということになる。(まとめ 共同通信=柴田友明)

「Yahoo!検索大賞2018」 「半分、青い。」にも出演した俳優部門賞の中村倫也さん(左端)、女優部門賞の今田美桜さん(中央)、お笑い芸人部門賞 ひょっこりはん(右端)

 このドラマは家族愛に包まれ、幼なじみとともに故郷で成長していくヒロインの姿がとても印象的だった。小学生の時に左耳の聴力を失い、雨音が片方しか聞こえないことに「右だけ雨降っとる」と面白がり、雲を残して晴れ上がった空を見てドラマのタイトルになった「半分、青い」とつぶやく。ユニークな感性、はちきれんばかりの元気さとともに、せりふが心に残る。

 内容をおさらいすると、1970年代から現代にかけて、岐阜の小さな食堂で生まれ育った鈴愛が、バブル期の東京で少女漫画家を目指し、シングルマザーとなって故郷に戻るといった曲折を経て、再び上京して自然な風を生じる扇風機の発明を行うという、思いっきり盛りだくさんな内容で構成されている。

 恋愛ドラマで有名な北川悦吏子さんが脚本を担当。番組の公式ツイッターや北川さん自身のつぶやきが、かなり注目された。急上昇、急降下で進められるストーリー展開に「賛同」、一部「反感」を含めて極めてSNS向けのドラマだったとも言える。

Yahoo!検索大賞2018

 今回のYahoo!検索大賞で、“キンプリ”の愛称で親しまれるジャニーズの新アイドルグループ「King&Prince(キングアンドプリンス)」が「今年の顔」として全体の大賞を受賞したが、筆者としては「半分、青い。」の存在感を強く感じた。

 文化分野ではこのほか、「グレイテスト・ショーマン」(映画部門)、製品分野ではスズキの「ジムニー」(クルマ部門)などが選ばれた。人物分野では、9月に引退した歌手の安室奈美恵さん(ミュージシャン部門)、フィギュアスケートの羽生結弦選手(アスリート部門)らが受賞した。検索大賞は今年で5回目。ヤフーが1月1日~11月1日の1日平均検索数から部門ごとのトップを調べた。

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NHK連続テレビ小説「半分、青い。」の製作発表に出席した脚本家の北川悦吏子さん=2017年2月22日午後、東京・渋谷のNHK放送センター

 歴史のある「新語・流行語大賞」と比較して、ヤフーの検索大賞は今年で5回目、ネットで検索された内容の頻度をさまざまなカテゴリで評価していくスタイルは注目される。同社は「年末の風物詩」として成長していくことを目指している。

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「Yahoo!検索大賞2017」で大賞を受賞したブルゾンちえみさん(中央)=2017年12月6日午後、東京都港区

【写真エンタメ特集 2016年】

「Yahoo!検索大賞2016」のモデル部門で受賞したりゅうちぇるさん。(右)=2016年12月7日午前、東京都港区

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「Yahoo!検索大賞」発表で、記念撮影に納まる妖怪ウォッチ(中央左)など文化分野の受賞者=2014年12月8日午前、東京都港区

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