JFEエンジの電力小売事業会社、磐田(静岡県)のスタジアム向け電力供給開始

 JFEエンジニアリング(社長・大下元氏)は5日、子会社で電力小売事業などを行うスマートエナジー磐田(本社・静岡県磐田市)が磐田市の「ヤマハスタジアム」向けに電力を供給すると発表した。地産電源などを用いた新電力プラン「いわたゼロエミでんき」が採用されたもので、CO2排出係数ゼロの環境負荷の低い電力を供給する。

 スマートエナジー磐田は同社が94%を出資する地域新電力会社。今年中に磐田市と風力発電事業を展開するエコ・パワーが同市内に保有する風力発電所で発電する電力を利用電源に組み込む計画で、固定価格買取制度対象の地産電源は竜洋しおさい風力発電所(設備能力1・9メガワット)と磐田ウィンドファーム(同15メガワット)。併せて地域内で新たなガスエンジン発電所の建設を進める。

 地産電源を地元自治体や企業に供給する地域に根差したエネルギー供給事業者を目指しており、JFEエンジ子会社の新電力会社、アーバンエナジーから再生可能エネルギー由来の電力供給を受ける。これにより、全供給電力量の約7割を太陽光、風力、バイオマスなどの再生可能エネルギー発電で賄う計画だ。

 近年、企業の環境意識は高まっており、製造業の盛んな磐田市でも環境負荷の低い電力のニーズが増加。「いわたゼロエミでんき」はこうしたニーズに応えた。JFEエンジグループでは今後も再生可能エネルギーの普及に取り組むとともに地産地消型エネルギー供給事業を積極的に推進していく方針。

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