住友鉱山と住友商事が参画、チリ大型銅鉱山開発

埋蔵量豊富、将来の拡張も視野

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 ケブラダ・ブランカ銅鉱山(チリ、QB銅鉱山)への参画は、住友金属鉱山にとっては長期にわたる銅供給源の安定確保につながり、住友商事にとっては戦略商品である銅の優良資産の積み上げに資すると見込まれる。同鉱山は品位が高く、豊富な資源量を有する世界的にも数少ない優良鉱山で、低コストでの開発が可能だという強みもある。両社は、権益を有するモレンシー銅鉱山(米国)やセロ・ベルデ銅鉱山(ペルー)と比肩するワールドクラスの銅鉱山になると期待している。

 QB銅鉱山(チリ第I州)は、1994年に操業を開始。現在は酸化鉱を処理し、SX―EW法による電気銅生産(年産2万数千トン)を行っている。その酸化鉱プロジェクトは2020年ごろに終了し、21年から酸化鉱の下部の硫化鉱を開発しようというのが今回の開発プロジェクト(QB2)だ。新たに選鉱場や尾鉱ダムを建設するほか、港湾設備の整備、淡水と銅精鉱を運ぶパイプラインなどを新設する。

 QB2では、現在開発中の酸化鉱の下部を採掘するため剥土が少なくてすみ、採掘コストを低減できるというメリットがある。豊富な資源量を有し、今回の開発対象である可採鉱量約620万トンのほかに、QB2の開発対象となる鉱床の下部にもさらにその3倍ぐらいの資源埋蔵量があると推測されている。今後は拡張やマインライフの延長計画についてオペレーターのテック社(カナダ)と共同で検討を進めていく計画。

 一方で、標高が4400メートルと高いことは不利だが、住友金属鉱山の朝日弘取締役常務執行役員(資源事業本部長)は、「すでに操業中の鉱山のため、操業の基盤が確立されていることも強みだ」と説明した。

 住友金属鉱山は、2020年をめどとする長期ビジョンで掲げていた目標の銅権益年間生産量30万トンをQB銅鉱山への参画で達成する。単純計算では足元の年間約25~26万トンにQB銅鉱山の権益分6万トンが上乗せされることになる。一方、住友商事の石川義一非鉄金属事業部長は「こうした優良な開発案件が出てくる機会は限定的だ。かつパートナーが、長い関係のある住友金属鉱山と世界レベルの企業であるテック社ということで参画を決めた」と話した。