熊本空港へJR延伸 知事表明、豊肥線・三里木駅から分岐

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県がJR豊肥線の分岐・延伸によるアクセス改善を検討している熊本空港周辺。右奥は県民総合運動公園=2017年4月

 熊本県の蒲島郁夫知事は5日、熊本空港(益城町)へのアクセス改善について、JR豊肥線を延伸する方法で実現を目指す考えを表明した。三里木駅(菊陽町)から分岐し、県民総合運動公園(熊本市東区)を経由する大まかなルート案も提示。「この方針を基に、JR九州との協議を深めたい」と述べた。

 事業の枠組みは、県を中心とした第三セクターを設立して延伸部分の鉄道施設を整備し、運行をJRに委託する「上下分離」方式を想定。事業費は国の財政支援と県費で賄うとしたが、「既存路線の増収が見込まれる」としてJRにも一定の負担を求める意向も示した。実現の時期には言及しなかった。

 県は、2020年の空港民営化に加え、22年度末の新ターミナルビル完成で空港利用客の増加が見込まれることからアクセス手段の改善に着手。JR延伸(事業費300億~400億円)、モノレール新設(2千億~3千億円)、熊本市電延伸(200億~300億円)の3案で事業費や所要時間、輸送量などを比較検討していた。

 同日の県議会一般質問で、蒲島知事はJR延伸を選択した理由を「事業費が相対的に低く、採算が見込めてより早期に実現できる可能性が高い」と強調。三里木駅からの分岐とした点については、県民総合運動公園を経由させることで、大規模イベント時の観客輸送が課題だった同公園へのアクセス改善も図れるとした。自民党の松田三郎氏(球磨郡区)への答弁。

 県は、12日以降に開かれる県議会特別委員会や常任委員会で、需要予測や導入効果など詳細を公表するとしている。(並松昭光)

●「要請あれば真摯に対応」 JR九州の青柳俊彦社長の話

 以前から話は聞いていたが正式な協議はまだない。協力要請があれば真摯[しんし]に受け止め、対応したい。