ブルージェイズが頭を悩ませるトゥロウィツキーの処遇

ブルージェイズは名遊撃手の扱いに頭を悩ませている。その選手とは、相次ぐ故障の影響により2017年7月を最後にメジャーの試合に出場していないトロイ・トゥロウィツキーだ。遊撃のポジションへの強いこだわりを見せるトゥロウィツキーだが、ロス・アトキンスGMはトゥロウィツキーが正遊撃手として1年間プレイするのは難しいと考えている。それでもトゥロウィツキーは遊撃にこだわり続けるのか。あるいは、他のポジションへの転向を受け入れるのか。ブルージェイズとトゥロウィツキーは大きな岐路に立たされている。

日本時間12月6日、メディア対応の場で「トゥロウィツキーはレギュラーとしてプレイできるか」と尋ねられたアトキンスは「率直に言って、それは難しいと思う。トロイ(・トゥロウィツキー)も私に同意してくれると思うよ」と意外な答えを述べた。もともと故障の多い選手ではあったものの、2017年は66試合しか出場できず、今季は全休。アトキンスは「彼が140試合に出場して攻守で平均以上のパフォーマンスを見せるためには、期待以上のものを見せなければならないだろう。もちろん、それが有り得ないというわけではないけれど、可能性は低いと言わざるを得ないと思う」と慎重に言葉を選びながらも、トゥロウィツキーが正遊撃手としてプレイする可能性を否定した。

トゥロウィツキーは以前「俺は遊撃手だ。もし自分より上手な遊撃手が現れたら、俺は荷物をまとめて家に帰るよ」と語るほどに遊撃への強いこだわりを見せていた。他のポジションを守るくらいなら、試合に出れなくてもいい。それほど遊撃というポジションに強いこだわりを持っているのだ。しかし、ブルージェイズとはまだ2年3800万ドルの契約が残っており、正遊撃手としての活躍が難しいのであれば、何らかの形でチームに貢献しなければならない。指名打者や控え遊撃手としてプレイするのか。あるいは他のポジションへの転向を受け入れるのか。選手生活を続けるためにも、チームに貢献するためにも、いよいよ遊撃へのこだわりを捨てなければならないだろう。

アトキンスは「今日シーズンが開幕するのであれば、正遊撃手はルルデス・グリエルJr.だ」と発言している。一塁にジャスティン・スモーク、二塁にデボン・トラビス、三塁にブランドン・ドルーリー、遊撃にグリエルJr.が入り、マイナーにはトップ・プロスペクトのブラディミール・ゲレーロJr.も控えている。とてもトゥロウィツキーが割って入る余地はないように思われるが、トゥロウィツキーはまず、開幕戦に遊撃手として出場することを目指して準備を進め、アトキンスもそれを見守る方針であるようだ。

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