フルーツゼリー たらみ 中国に合弁会社 現地生産、販売事業を展開

 フルーツゼリー国内最大手のたらみ(長崎市)は7日、中国・山東省に合弁会社を設立し、中国でフルーツゼリーの生産、販売事業を展開すると発表した。個人消費が拡大し、食の高級志向も高まっている中国で高品質のフルーツゼリー市場を開拓、海外事業を本格化させる。
 合弁会社は、以前から取引がある現地の食品会社「山東嘉源進出口有限公司(JY社)」、JFE商事グループの川商フーズ(東京)と共同出資。資本金は約3億円で、JY社が51%、たらみが29%、川商フーズが20%を出資する。名称は「塔啦蜜(たらみ)(青島)食品有限公司」とし、12月中旬に設立予定。来年3月に事業開始、5年後に売上高20億円を目指す。
 たらみがJY社に商品開発や品質管理に関するノウハウを提供。JY社のグループ会社に製造を委託し、湖北省にある工場で「たらみブランド」の商品を生産する。
 たらみによると、中国国内のゼリー市場は3200億円で、10年後には4800億円に拡大する見込み。中国国内では食の高級・安全志向が高まっていて、たらみが培ってきた高品質・高付加価値のゼリーを浸透させ、新たな市場を開拓する。
 たらみは国内市場の成熟を背景に2012年から中国や香港、台湾などへの輸出を開始しており、海外での売上高は約10億円。15年にはインドネシアで合弁会社を設立したが、市場開拓が進まず、ことし撤退している。

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