県立高入試英語スピーキング見送り

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福井県庁=福井県福井市

 福井県立高一般入試に民間の英語スピーキングテスト導入を検討している福井県教委は、現在の中学2年生(2020年度入試)からの導入を見送る方針を決め12月6日、県内各公立中に伝えた。タブレット端末を使った試行テストで、他の生徒の解答が聞こえるといった運用面の課題があり、さらなる検討が必要と判断した。最短で現在の中1生(21年度入試)からの導入を目指す。

 スピーキングテストは、生徒の英語の話す力を入試で評価する狙い。試行テストは、公募に応じたベネッセコーポレーション(岡山県)が開発したタブレット端末を使い、8~9月に現在の中3生の半数近い約3500人が受けた。端末画面に表示された文章やイラストを見て、ヘッドホンから流れる問題に英語で答えた。

 県教委が結果を分析し、試行テストで好成績だった生徒は、学校による英語の話す力の評価も高いという相関関係を確認した。学校による評価に比べ結果が悪かった一部の生徒は、端末の操作に不慣れなことが原因とみられた。

 一方、一つの教室で同時に大勢の生徒がテストを受けた結果、ヘッドホンを着けていても隣の生徒の解答が聞こえてしまった。質問に対し一つの英単語で解答する問題などで、ほかの生徒の解答を聞いてから答えることができてしまう運用面の課題があった。

 有識者や学校長による検討会では、一つの民間業者による試行だけでは結論を出せないとする意見も出た。採点は英語を母国語とする人が米国で行い約1カ月かかったが、人工知能による採点の取り組みもあり、今後の動向を注視していくとしている。

 県教委は来年度も試行テスト業者を公募し、さらに検討を重ねる方針。