下水の熱を利用して車道の雪解けに 新潟市と十日町市で実証実験

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下水熱による車道融雪実験に向けた配管設置工事=6日、新潟市中央区

 下水が持つ熱「下水熱」を車道融雪に活用する実証実験が今冬、新潟市と十日町市で行われる。年間を通じて安定している下水の温度と冬場の気温との差を熱エネルギーとして利用するもので、省エネや二酸化炭素の削減効果が期待されている。新潟市の実験は加温設備の「ヒートポンプ」を用いない車道融雪のケースとして、全国初の試みとなる。

 ともに国土交通省の下水道革新的技術実証事業(B-DASHプロジェクト)の一環。両市がそれぞれ民間企業との共同研究体として取り組む。

 新潟市は興和(新潟市中央区)と積水化学工業(大阪市)との事業となり、現在中央区寄居町で設備工事を進めている。新潟小学校や新潟中央署がある市道交差点、横断歩道を含む約200平方メートルで実施する。

 地中の下水管内部に入れた管に不凍液を流して熱を取り込み、管を張り巡らせた舗装下の放熱パネルまで循環させて融雪を行う仕組みだ。ヒートポンプを使わないため、電気代などの運用費や設備費の抑制が見込めるという。

 6日には配管の工事作業を報道陣に公開した。今月下旬ごろには工事を終え、融雪が可能となる見込み。実験は来年3月まで行い、雪や路面の状況、コストなどのデータを採取する。

 市では低炭素型社会の実現を目指し、これまで市役所前バスターミナルの歩道融雪や空調設備などに下水熱を取り入れてきたが、車道融雪は初めて。効果を確かめ、下水熱のさらなる可能性を探る。

 市下水道計画課の清水淳主査(39)は「未利用エネルギーを生かし、新潟から新たな技術を発信したい。下水道事業への理解やイメージアップにもつなげたい」と話した。

 十日町市ではすでに市道での工事を終えている。降雪状況に応じてヒートポンプなどを自動制御する技術で実験を進める。