サッカー界では一つのチームに印象的な選手が揃った時、ファンやメディアなどからユニット名を付けられることがある。
先日はヴィッセル神戸がダビド・ビジャを獲得し、V(ビジャ)、I(イニエスタ)、P(ポドルスキ)の「VIP」が結成されるとしても話題となった。
そこで今回は近年、人々の記憶に鮮烈なインパクトを与えたユニットを5つ選んでみた。
BBC(レアル・マドリー)
レアル・マドリーで結成されたベイル、ベンゼマ、クリスティアーノ・ロナウドの「BBC」。
強すぎる個性の両ウィングを生かすべく、ベンゼマが黒子に徹して起点になるという何とも贅沢なトリオで、前人未到のCL3連覇を含むビッグイヤーを4回も獲得という歴史的な偉業を成し遂げた。
今夏、ロナウドのユーヴェ移籍で解散となってしまったことがちょっと残念だ。
クアトロ・フゴーネス(スペイン代表)
クアトロ・フゴーネスとは、スペイン語で「4人の創造者」を意味する。
これは、スペイン代表のユーロ2008優勝メンバーのうちシャビ、イニエスタ、セスク、ダビド・シルバら中盤の4人を指す。
その時代のサッカー界において最もゲームメイクに長けていた4人は、90分間ポゼッションし続けるパスサッカーの基盤となった。スペインはヨーロッパを制した勢いそのままに、2010年南アフリカワールドカップでも見事に初優勝を果たしている。
SAS(リヴァプール)
2013-14シーズン、リヴァプールのFWスアレス、スターリッジのコンビはプレミアリーグで合計50得点以上を叩き出し、2位でのフィニッシュに貢献した。
たかだが二人の名前の頭文字をつなげただけのシンプルな名前と思われるかもしれないが、実はイギリス軍の特殊部隊(Special Air Service)の略称とかかっているのだ。
その名の通り、相手のペナルティーエリアを圧倒的な攻撃力で「制圧」する恐ろしいツートップであった。
MSN(バルセロナ)
バルセロナ史上どころかサッカー史上最も豪華なトリオといえるのが、メッシ、スアレスそしてネイマールの「MSN」だ。
それぞれアルゼンチン、ウルグアイ、ブラジル出身の「南米フォワード選抜」は実力もさることながら、プライベートでも非常に仲が良く、ピッチ上でも息の合った素晴らしいコンビネーションを見せた。
たった3人で大勢のディフェンダーを崩す様は、魅せるサッカーとしても強烈に記憶に残るものであった。
MCN(パリ・サンジェルマン)
現在のサッカー界で最も旬なユニットが、エムバペ、カバーニ、ネイマールの「MCN」だろう。近年、莫大な投資を続けてきたPSGがたどりついた攻撃陣の“最終形態”とも言うべきトリオだ。
ネイマールとカバーニについてはたびたび不仲を囁かれるが、ピッチの上では戦友であり、ロシアワールドカップでフランスを優勝に導く活躍を見せたエムバペの爆発力も日に日に増している。
PSGは、欧州で最も勢いのあるこの攻撃陣を擁して、今シーズンこそ悲願のCLタイトルを獲得できるだろうか。