寺社で城下町のにぎわい 金沢でセミナー、講演やパネル討論

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 「石川県に世界遺産を」推進会議の2018年度セミナー「金沢城下町の寺社の風景」は8日、金沢市の金沢商工会議所会館で開かれた。パネル討論では、専門家が同市内の寺院群、寺、神社の歴史や立地を解説し、藩政期の寺社が城下町でにぎわいを創出する役割を持っていたと指摘した。

 金沢学院大名誉教授の東四柳史明氏をコーディネーターに、金沢工大の山崎幹泰教授、加能地域史研究会の宇佐美孝氏、真宗大谷派光琳寺(輪島市)の木越祐馨(ゆうけい)住職がパネル討論した。

 宇佐美氏は金沢の寺町、卯辰山麓、小立野の各寺院群について「多くの人が行き交う交通の要所につくられ、信仰と娯楽を併せた場になっていた」と紹介した。木越氏は真宗大谷派金沢別院(東別院)と浄土真宗本願寺派金沢別院(西別院)に関しても「多くの人が訪れやすい場所であり、イベントなどに利用され、にぎわいを創出していた」と述べた。

 東四柳氏は、イベントなどを行う人が神社の境内を借りて城下町のにぎわいとなっていたことを説明した。山崎氏は金沢の城下町の世界遺産登録について「ここにしかないとアピールできる価値の再発見やPR方法の研究がさらに必要だ」と語った。

 パネル討論に先立ち、山崎氏が「金沢城下町の寺社建築」と題して基調講演した。寺院群や浄土真宗の寺院、神社が建設された歴史、大火を機に瓦ぶきの屋根が広がったことなどを紹介した。