被災の記憶、共有を 熊本市で全国語り部シンポ開幕

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各地のボランティアらが災害の語り部活動について話し合った「第4回全国被災地語り部国際シンポジウム」のパネル討論=8日、熊本市中央区の市民会館シアーズホーム夢ホール(池田祐介)

 災害の記憶を共有して後世に伝える「全国被災地語り部国際シンポジウム」が8日、熊本市中央区の市民会館シアーズホーム夢ホールで始まった。初日はシンポジウムがあり、各地の語り部らが活動の意義や課題を議論した。

 熊本地震や東日本大震災、阪神・淡路大震災の語り部団体などでつくる実行委員会主催で4回目。ボランティアや行政の担当者、台湾、韓国などから約150人が参加した。

 語り部として登壇した熊本市の井上学危機管理監は、熊本地震で避難所の混乱が車中泊の増加に拍車をかけたと報告。「被災を『体験』で終わらせず、語り継いで一歩も二歩も進んだ防災・減災に生かしたい」と決意を語った。

 7人によるパネル討論では、雲仙岳災害記念館ボランティアの長谷川重雄さん(69)が「噴火災害から27年、風化が心配。語り部8人は平均75歳で次世代にどうつなげるかが課題だ」と指摘した。

 観光面の復興について、石巻観光ボランティア協会(宮城県)の高城禎彦事務局長(66)は「団体客は右肩下がり。自転車イベントと連携した誘客に取り組んでいる」と話した。

 高校生や地域づくり団体が実践例を報告する分科会もあった。9日は南阿蘇村や益城町を巡るバスツアー、10日は雲仙岳災害記念館などを巡るツアーがある。(植山茂)

 ※15日付朝刊に詳報を掲載します。