<あなたに伝えたい>一緒に選んだ振り袖 娘にも

©株式会社河北新報社

亜樹さんの誕生日に墓参し、遺品のトランペットを見詰めるみゆきさん。月命日と2人の誕生日には必ず訪れるという

◎清原みゆきさん(名取市)から田中あけみさん、亜樹さんへ

 みゆきさん 小さい頃から仲の良い姉妹でした。姉の結婚後も頻繁に連絡を取り、亜樹ちゃんが生まれる時に病院まで車で送ったのも私でした。

 姉は岩沼市で働いていたため、亜樹ちゃんと亜樹ちゃんの兄(29)の面倒をよく見ていました。私の娘2人は、亜樹ちゃんの妹のように育ってきました。運転が苦手な姉に代わり、亜樹ちゃんたちの送迎は私の担当でした。

 亜樹ちゃんは進学した東北大で吹奏楽部に入り、トランペットの練習に明け暮れていました。姉は毎日、亜樹ちゃんのためにお弁当を作っていました。

 いつの間にか4歳上の姉より年上になってしまいました。姉に「心配しないでほしい」と毎日を過ごしています。亜樹ちゃんが生きていたら27歳。家族や友達のいる古里で働いていたと思います。

 みんなでご飯を食べている時に、「どうして2人がいないのだろう」と今も思うことがあります。いつ帰って来ても分かるように、車を買い替えてもナンバーは亜樹ちゃんの誕生日のままにしてあります。

 姉たちに最後に会ったのは2月27日。亜樹ちゃんの振り袖を選びました。着物を買うか迷う姉に「私の娘たちも着るから買おうよ」と説得し、姉は「亜樹ちゃんに似合う」と赤い着物を選びました。4年前の成人式に長女が着て、再来年は次女が着る予定です。

 2人にはいつも守られている気がするよ。これからも私たちを見守っていてね。

◎仲良しの姉とよく面倒を見ていためい

 田中あけみさん=当時(48)、亜樹さん=同(19)=。名取市閖上7丁目の自宅に家族4人で暮らしていた。自宅にいた母子2人は避難所へ向かう途中、閖上5差路の歩道橋で津波にのまれた。同市大手町に住むあけみさんの妹、清原みゆきさん(52)宅をよく訪れていた。