<適マーク>仙台市内の交付12施設、試験していない可能性 点検報告の書類に不備

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 非常用自家発電設備の負荷試験を行っていない旅館やホテルに、福島県内の一部の消防本部が防火基準を満たすことを示す「適マーク」を交付していた問題に関連し、仙台市内でも交付を受けた12施設が負荷試験を行っていない可能性が高いことが8日、分かった。市消防局は各施設を指導し、改善されない場合、マークを更新しないことも検討する。

 仙台市消防局によると、非常用自家発電設備を備え、適マークの交付を受けた市内38の宿泊施設のうち、13施設で1~11月、毎年行わなければならない消防用設備の点検報告で書類の不備が次々発覚した。

 報告には備考欄への負荷試験の内容の記載、試験の詳細を示した資料の添付が必要となる。しかし、13施設の書類には試験実施を示す欄に「○」が記されていても、備考欄が無記入だったり、添付書類がなかったりした。

 負荷試験は、建物全体を停電させて自家発電で消火ポンプなどを動かす「実負荷」、点検装置を使う「疑似負荷」、設備の潤滑油の成分分析などをする「内部観察」のいずれかの実施が求められている。

 市消防局は13施設に負荷試験を確実に実施するよう指導し、7日までに1施設から実施の報告があった。適マークの交付や更新には負荷試験の実施が不可欠で、交付申請時に負荷試験を行っていたかについて、市消防局は「分からない」と説明している。

 適マークは宿泊客にとって防火上の安全の目安となる。防火管理態勢などが法律に適合していれば、交付からの年数によって金や銀のマークが各消防署から交付される。

 市消防局の佐藤博指導係長は「書類不備が13施設も出てしまったことを重く受け止めている。試験をしなければ、適マークを更新しないことも視野に入れて対応したい」と話した。