人手不足の解消期待 県内企業 改正入管法成立

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 外国人労働者の受け入れを拡大する改正入管難民法が8日未明に成立し、県内の企業や在住外国人からは「人手不足の解消につながる」「日本で働きたい外国人のためになる」と前向きに受け止める声が上がった。全国的に外国人技能実習生らの待遇が問題視されていることから、働きやすい環境を整える重要性を指摘する声も相次いだ。

 「人口減少に伴い労働力が不足する中、改正法成立は日本経済にとってプラスになるのではないか」と話すのは、北陸電気工業(富山市下大久保・大沢野)の多田守男社長。「企業は住宅や通訳、交通手段を用意するなど、就労環境をしっかり整備しなければならない」と言う。

 田中精密工業(同市新庄本町2丁目)は現地法人があるベトナム、タイから人材の受け入れを検討している。エンジニアが不足していることが理由で「人手を確保する選択肢が増える」(管理部)と法改正を前向きに捉える。

 介護分野からも歓迎の声が上がった。社会福祉法人新川老人福祉会(魚津市大光寺)の橋本昌也事務長は「将来的に人手が足りなくなったときのため、外国人の受け入れ枠が拡大するのは良いことだ」と話した。

 外国人が安心して暮らせるよう、生活環境や社会保障の整備が欠かせないとの意見も目立った。県内の外国人技能実習生は近年増加しており、2017年12月末時点で4906人。塩谷建設(高岡市石瀬)では、ベトナムとインドネシアからの技能実習生9人が働く。今秋には専用の寮を設けた。塩谷洋平社長は「生活環境を整えることが大切。日本を好きになって技能を持ち帰ってほしい」と語る。

 CKサンエツ(同市守護町)の釣谷宏行社長は、過去に外国人を雇った経験から、通訳や住宅手配などに手間とコストがかかると説明。「採用するなら、本腰を入れて集団で雇わねばならない」と言い、今後も採用の予定はないという。

 ベトナム人技能実習生3人を受け入れている自動車整備・販売の中田モータース(富山市下大久保・大沢野)の中田隆司社長は、報道で外国人の雇い止めなどの問題を知り、がく然としたという。「外国人の送り出し機関、受け入れ組合、事業所の3者に対するチェック機能を設けるべきだ」と指摘した。

 同社の技能実習生、ファムヴァン・クエンさん(25)は、法改正について「日本で技術を学びたいベトナム人は多く、日本と外国人のお互いのためになる」と歓迎。日本政府には「日本語教育をもっと充実させて」と求めた。

 富山国際学院(同市芝園町2丁目)で学ぶ中国人留学生の李楷☆(りかいとう)さん(24)は「保険や年金、子どもの教育など、生活していくための制度を整えてほしい」と訴えた。☆は彫の左が「丹」