KDDIなど3者協定、養殖にAI

©株式会社福井新聞社

サバ養殖にICTを活用する連携協定書を示す(左から)渡辺道治北陸総支社長、松崎晃治市長、横山芳博学部長=12月5日、福井県の小浜市役所

 福井県小浜市田烏で行われている「小浜よっぱらいサバ」の養殖事業について同市と福井県立大、KDDIの3者による連携協定締結式が12月5日、同市役所であった。新たな取り組みとしてAI(人工知能)によるデータ分析を導入し、養殖の効率化を進める方針が示された。

 「鯖復活プロジェクト」と銘打ち3年目となったサバ養殖は、今年4月からIoT(モノのインターネット)技術を本格的に導入。海中の水温や酸素・塩分濃度を自動計測したり、えさをやる記録を情報端末でデータ化したりして、養殖の効率化とデータ蓄積を進めている。

 同市やKDDIによると、これらのIoTデータをさらに生かそうと、新たにAI活用を検討。11月末に国立研究開発法人・情報通信研究機構の公募研究事業に採択され、本年度から最長3年のプロジェクト実施が決まった。

 具体的には蓄積された海面環境と給餌のデータなどをAIで分析し、サバの生育に与える相関関係を導き出す。それを基に養殖ノウハウの新たなマニュアルを構築し、効率化を加速させる。本年度中にAI分析を試験的に開始して、3年後には現場での一部導入を目指すという。

 連携協定は「ICT(情報通信技術)を活用した地域活性化」を目的としており、AI活用を含めた協力体制を明文化した。3者の責任者が協定書を取り交わした。

 松崎晃治小浜市長は「サバ養殖を市全体の活性化につなげる」と話し、横山芳博・県立大海洋生物資源学部長は「種苗生産から給餌、加工までさまざまな分野でサバの品質向上に努めたい」と強調。渡辺道治・KDDI北陸総支社長は「IoTデータを基にしたAI分析で高度化を目指す」と述べ、同社のネット販売網を活用して小浜市の特産品や観光誘客に協力していく考えも示した。