驚異の166キロ超剛速球も…MLB公式が公開した「今季ベスト補殺集」が凄い

レッドソックスのジャッキー・ブラッドリーJr.【写真:AP】

MLBが今季の補殺集を公開、最速はなんと166.4キロ…

 外野守備の最もエキサイティングなものとして、イチロー外野手(マリナーズ)のレーザービームのように送球でランナーを刺す、いわゆる“補殺”は欠かせない。ランナーと外野手のコンマ数秒の戦いは、観ているファンをも興奮の渦に巻き込む。

 MLB公式YouTubeチャンネルでは、「2018’s Hardest Outfield Assists」と題して、2018年シーズンの補殺集をアップ。驚異的な身体能力を誇るMLBの外野手が糸を引くような送球で走者を刺していく様は、画面越しで見ていても快感を覚えさせてくれる。

 最初に登場するのは、タイガース時代のレオニス・マーティン外野手。センター前にぽとりと落ちた打球を拾うと、クイックモーションで投げたボールはワンバウンドでキャッチャーミットに収まり、本塁を狙った二塁ランナーはあえなくタッチアウト。守備走塁に高い評価を受けるマーティンの美技だった。マーティンは今シーズン途中でインディアンズにトレード。しかし、移籍直後に細菌感染症を発症し、シーズン終了となってしまった。早期復帰が待たれる選手だ。

 強肩として知られるヤンキースのアーロン・ヒックス外野手も動画に登場。9回、5点リードながら一、二塁にランナーを置くピンチの場面。今シーズン最多安打のロイヤルズ、ウィット・メリフィールド内野手が弾き返した打球はセンターを守るヒックスの元へ。ワンバウンドでキャッチすると自慢の強肩でボールを発射。本塁に突入したアレックス・ゴードン外野手は、ヒックスの“餌食”になってしまった。

 2度のゴールドグラブ賞受賞を誇る名手、レイズのケビン・キアマイヤー外野手も外すことはできない。インディアンズのマイケル・ブラントリー外野手が放った鋭い打球を捕球、そしてほぼセンターの定位置からバックホームを試みた。送球はなんとノーバウンドでキャッチャーミットに収まり、本塁を狙ったヤン・ゴームズ捕手も為す術なくアウト。苦笑いするしかなかった。

 動画を締めくくるのはワールドチャンピオンのレッドソックスから、ジャッキー・ブラットリー・Jr.外野手だ。高々と上がったフライボールはこのゴールドグラブ外野手の元へ。そして、コンパクトなフォームから投げられた剛速球はキャッチャーミットにノーバウンドで到達し、タッチアップを狙った三塁走者を刺した。この送球は、動画に出てくる中でぶっちぎりの最速となる103.4マイル(166.4キロ)を記録している。

 このほかにも、2年連続40本塁打のジョーイ・ギャロ外野手(レンジャース)や2017年本塁打王のアーロン・ジャッジ外野手(ヤンキース)、ツインズの主砲エディ・ロサリオ外野手などが選ばれた。

 レッドソックスのワールドシリーズ制覇で幕を閉じた2018年のMLB。世界一を巡る戦いの中で、来季はどのような美技が飛び出すのだろうか。(Full-Count編集部)

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