東証1部・2部上場メーカー80社 2019年3月期決算「下期想定為替レート」調査

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 想定為替レートは、企業が事業計画や業績見通し作成の前提としている。東証1部、2部上場メーカー80社のうち、半数近い38社が対ドルの下期想定為替レートを1ドル=110円に設定していることがわかった。
 期初よりは円安に振れたものの、円相場の実勢レートに比べ円高で設定するケースや期初と同じ「据え置き」が目立った。上場メーカーは、米中貿易摩擦、中東問題、米国トランプ大統領の発言などに影響される外国為替の値動きを慎重に見守る姿勢がうかがえた。

  • ※本調査は、東京証券取引所1部、2部に上場する主な電気機器、自動車関連、機械、精密機器メーカー(3月期本決算)のうち、2019年3月期決算の業績見通しで第3四半期以降(10月以降)の下期想定為替レートが判明した80社を対象に抽出した。資料は決算短信、業績予想等に基づく。

下期の想定為替レート、1ドル=110円が47.5%

 東京証券取引所1部、2部に上場する主なメーカー80社(3月本決算企業)のうち、2019年3月期決算の下期(第3四半期以降)業績見通しでは、対ドル相場を1ドル=110円に想定した企業が38社(構成比47.5%)と最も多かった。次いで、105円が26社(同32.5%)、108円が6社(同7.5%)と続く。円相場の実勢レートと比べて円高方向に設定するケースが多く、上場企業の慎重姿勢が目立つ。想定為替レートの最高値は100円、最安値が113円だった。

東証1部・2部上場メーカー80社 2019年3月期決算「下期想定為替レート」

期初とのレート比較、「105円→110円」が3割

 期初の想定為替レートとの比較では、「105円→110円」が26社(構成比32.5%)で最も多かった。次いで、据え置きの「105円→105円」が22社(同27.5%)と続き、同じく据え置きの「110円→110円」が5社(同6.2%)の順。
 全体では、期初時点より「円安」設定が48社(構成比60.0%)、期初と同じ「据え置き」が32社(同40.0%)、「円高」設定がゼロになり、期初時点よりは「円安」設定が6割を占めた。

東証1部・2部上場メーカー80社 2019年3月期決算「下期想定為替レート」期初比較

対ユーロ想定為替レート、1ユーロ=130円が最多

 上場メーカー80社のうち、ユーロの想定為替レートが判明した54社では下期の対ユーロ想定レートの最多は、1ユーロ=130円の32社(構成比59.2%)だった。次いで、125円が9社で続き、最安値は132円だった。なお、期初時点では1ユーロ=130円(32社)と想定する企業が最も多かった。

 輸出企業は1円の為替変動でも業績への影響が大きい。こうした中で、下期の想定為替レートを円相場の実勢レートより「円高」方向で設定する上場メーカーが目立つ。
 このように上場メーカーが慎重姿勢を示している要因には、米中で過熱する貿易摩擦が挙げられる。為替変動を含めて先行きを様子見していることを想定為替レートが反映した格好だ。
 ただし、円相場がこのまま想定為替レートより円安で推移すれば、下期の業績を押し上げる可能性が高く、今後の為替相場の展開が注目されるところだ。