ザギトワ選手の日本ビジネス、マサルが一役

コーチは自制求める

©株式会社全国新聞ネット

太田清

47NEWS編集長

太田清

47NEWS編集長

共同通信社入社後、広島支局、大阪社会部、外信部、経済部、ベオグラード支局、モスクワ支局、ローマ支局などを経て2016年より現職。イトマン事件、阪神大震災、コソボ紛争、ユーゴ空爆、モスクワ劇場占拠、アフガン紛争、ギリシャ財政危機、東日本大震災などを取材。

太田清の記事一覧を見る
愛犬マサルの写真を手に笑顔のアリーナ・ザギトワ選手=10月4日、さいたま市

 ロシアのスポーツ省から今年の最優秀選手に選ばれるなどロシアでも大人気の平昌冬季五輪フィギュアスケート金メダリスト、アリーナ・ザギトワ選手(16)だが、ロシアのニュースサイト「ビジネス・オンライン」は10日までに、日本企業のPRなどにも参加するザギトワ選手の日本での人気に、愛犬の秋田犬「マサル」が一役買っているとの特集記事を掲載した。 

 記事は、ザギトワ選手が10月4日、さいたま市内で行われたイベントに参加し、日本の寝具メーカーから大きくなったマサルのためのマットレスを贈られたことを紹介。マサルが今年5月、モスクワで秋田犬保存会から贈呈された際にも安倍晋三首相も立ち会ったとして「贈呈は日本人にとって、それほど重要なものだった」と指摘。 

 また、その後に行われた寝具メーカーとの広告出演の契約に当たって、マサルが肉球で契約書に“サイン”し、ザギトワ選手は「証人」にすぎなかったとのエピソードも伝え、広告に出演したのも主にマサルだったと伝えた。また、マサルの贈呈後、日本でも秋田犬への関心が高まり、秋田県内の関連施設を訪れる人の数も急増したとしている。 

 ザギトワ選手については8月に、資生堂ブランドの「グローバルアンバサダー」起用も発表されるなど日本市場での存在感を強めているが、マサルの存在はその一助になっているとして「ザギトワ選手にはアジア市場におけるその人気を、商業的な成功に結びつける可能性があるが、フィギュアスケート界には誰にも『マサル』のような秘密の切り札を持つ者はいない」と論評している。 

 一方では、一部例外を除き、ザギトワ選手には企業との渉外に当たるマネージャーはいないようだとして、そうした交渉は同選手が所属するモスクワのアスリート養成学校「サンボ70」が行っていると指摘。

 特に、ザギトワ選手以外にも、五輪銀メダリストのエフゲニア・メドベージェワ選手らを育てたことでも知られるロシアの著名女性コーチ、エテリ・トゥトベリゼさんが、トレーニングに悪影響が及ぶとして多くの時間をCM撮影などにとられることに反対しているとした上で、トレーニングを一回休むだけでリズムを崩し、競技の結果に影響するとのフィギュアスケート選手らの声も伝えている。 (共同通信=太田清)